Gt.マナブ

Vo.鋲

Gt.和己

Dr.ジン

——————4人体制となったSCREWとして初のミニアルバム『昏睡』が完成しましたね。連作となるコンセプチュアルな作品で第2弾のタイトルは『覚醒』になるということですが、今回は徹底してダークに振り切れてますよね。
鋲:去年、ワンマンツアーの最中に4人で2015年のヴィジョンについて話したりしてたんですけど、「やっぱりダークにいきたいね」って。2014年12月28日でベースが脱退して、5人のSCREWは終わったんです。
5人で呼吸できなくなったということは、死を迎えたわけで・・・・でも、自分たちは活休とか解散という道は選ばなかった。ということは再生に向けて進んでいかなければならないんじゃないですか。
そんな話をする中、“死と再生”というワードが出てきて『昏睡』と『覚醒』というタイトルに繋がっていったんです。
——————昏睡は覚醒する前の段階なんですね。
鋲:そうです。連作なので今回は“死”を見つめて書いた歌詞が多いですね。死の香りがするというか。
—————コンセプチュアルなミニアルバムという事で曲調だったり世界観も統一させたんでしょうか?
和己:前回のアルバム「PSYCHO MONSTERS」には幅広い楽曲を収録されていたと思うんですよ。あれはあれで良かったんですが、よりSCREWの世界館を出せる楽曲にしたいという話はしました。
—————よりSCREWのコアなところに向かったという荒涼としたアーティスト写真もアルバムの中身にピッタリです。モノクロのアー写は初なんですか?
和己:ここまでモノクロな写真はないですね。色を抜いたことはあるますけど。
鋲:今まで100曲以上の歌詞書いてきたけれど、“鋲といえばこういう詞を書くよね”っていうイメージが曲にも表れているし、アー写ジャケ写にも反映されている。すべてがリンクしているというか、何ひとつムダがない感じがしますね。
マナブ:選曲会の段階ではまだ4人になってライヴをやっていなかったので、頑張ろうと思いつつも“これからどうなっていくんだろう”って不安もあったんです。でも、作品を作っていく中でライヴをしたり、写真を撮ったり4人になったことを自覚する場面が増えてきて、これは大丈夫だって。5人が4人になってもパワーダウンではなく、いい意味で「SCREW変わってない。良かった!」と思ってもらえるような楽曲、活動ができたらいいなという想いがありました。
結果、SCREWがやってきた音楽の持ち味••••••激しくてメロディアスでライヴ感のある曲を枝分かれさせたような楽曲たちがうまいことハマったアルバムになりましたね。コア感がより強くなった。
和己:再スタート似ふさわしい曲が1曲目から最後まで並びましたね。
—————1曲目の「弔いの鐘」アルバムの中で最もゴシック色が強くギターが印象です。
マナブ:ギターがカッコいい曲を作りたくてリフから作っていったんですけど、終始、ギターがうねっているような曲にしたかったんです。最近、オリエンタルちっくな音階で作ることが多いんですけど、その中でうまく形になった曲ですね。
—————ベースがいないスタイルということで楽曲の制作方法も変化したんですか?
和己:ベースは打ち込みもあれば、生で弾いてもらった曲もあるんですが、ベーシストがいなくてもバンドはできるという意識で全員が臨みましたね。
—————逆にサウンド的にローが強く出ているとか、そういう変化はありますか?
和己:これまでのベースがローよりアタック重視の主張するタイプのプレイヤーだったんです。打ち込みは音の置き所を変えられるのでローはより出てるかもしれないですね。それと「弔いの鐘」は実はベースが2本入ってるんです。レコーディングしてみて、色々無限にできるなと思いましたね。結果、よりギターがハッキリ聴こえるサウンドになったんじゃないかと思います。
—————確かに。2本のギターの絡みがよりわかるようになりましたね。ジンくんはどういう意識で作曲に取り組んだんですか?
ジン:ムリに変化しようと思ったわけではなく、今まで通り。ただ、そんな中にもパワーコーラスでぐいぐいひっぱっていくような「MAD MAX」という曲があったり、「ANITYA」に関しては今までになかった曲というわけではないんですけど、幻想的な雰囲気だったり、新しいテイストも加味されていると思います。
—————リードトラックでもある「ANITYA」はサンスクリット語で”無常”を意味するんですね。この曲の歌詞が“昏睡”というテーマがいちばん意識していますね。ベースが脱退することになって「また未来が見えなくなるな」と思ったこともあったし、いろいろなことがあったけれど、過去は過去で美しかったとも感じたし、現実は残酷だとも思ったんです。SCREWの動き自体は止めなかったけれど、心が立ち止まった時期はあって、だからこそ深い眠りの世界を表現できた。ただ、さっき死の香りがするという話をしましたけど「弔いの鐘」にしても“死”を見つめているんじゃなく、その先にある希望だったり、何かを想像させるような内容の曲が多いと思います。覚醒に向かっていくような前向きさを感じられると思う。
—————なるほど。「ANITYA」は岡野ハジメさんがプロデュースを手がけていますね。一緒にスタジオに入って感じたことはあるますか?
ジン:最初はいろいろオーダーがあるのかなと思っていたんですが、リズムの速さぐらいで、あとはシンセを入れたり細かいところでしたね。自由にやらせてもらってより曲がパワーアップしました。
マナブ:「キミら、これから攻めていくんでしょ?」って言われましたね。ロックの精神論の話もしてくれてキャリアが長くて造詣の深い人の話の説得力は違うなと思いました。
鋲:L’Arc〜en〜Cielさんのプロデュースをされている方じゃないですか?その方から「鋲くんの声いいよね」って言っていただけて、すごく光栄だったし、自信になりましたね。
—————あとギターソロもこの曲の聴きどころですよね。
和己:「3拍目から入って」って言われたんだっけ?
マナブ:うん。
和己:ソロの入り方がトリッキーなんですよ。宿題をもらってマナブと一緒に考えていって。
マナブ:フレーズを交互に作っていって。
和己:弦楽器が2人になったSCREW一発目の作品というところでマナブと2人で奏でるギターソロにしたいなと思ったんです。
マナブ:4人になって弦楽器2人だけなので、これからはもっと自分の色を出していこうって。今回は全体にそういう前向きな気持ちになれるレコーディングでしたね。
—————ライヴで暴れられるヘヴィチューンがありつつ、このアルバムってラストが泣ける曲「REMEMBER ME」で締めくくられるじゃないですか。聴いていて“やられた”って気持ちになりましす。
和己:最初はこんあにい曲になるんて思っていなかったんです。運転している時に華歌で浮かんでiPhoneに録音して・・・・・。今まではリフから作ることが多かったので珍しいですね。それをメンバーの力を借りて完成させていったんですが、今のSCREWだからこそ、クォリティの高い曲になったんだろうなと思います。
—————激しい「MAD MAX」のエンディングからそのままバラードに繋がるのがポイントでもありますね。
和己:スタジオでプロデューサーと話していて、歌撮りの最中にアイディアを思いついたから、ずいぶん待たせたよね。
鋲:和己とプロデューサーやりとりしてて、「早く歌わせろよ」と思ったんですけど(笑)
和己:そう、そう。「ちょっと休憩してて」って中断させて。
鋲:「なんだよ。歌ってる途中なのに」って(笑)。でもすごくいい仕上がりで泣けますね。
—————歌詞は遺書みたいですね。
鋲:あ〜、そうですね。
和己:サビは英語にしてほしいって言ったんですよ。
—————サビの歌詞がグッとくるんですよね。この後に『覚醒』というアルバムが来るから、また未来に続いて行くんだなと思えますが。
ジン:そうですね。『昏睡』があった上での『覚醒』なので、またここから発展というか、変化していくと思います。
—————4月19日には池袋EDGEでの9周年記念ライヴがあり、そのあと”ZEAL LINK TOUR2015”で全国各地を廻りますが、9周年ということも踏まえてライヴの意気込みを。
ジン:4人になってからもうライヴはしているんですが、想像していた以上にファンの方が待っていてくれたことがすごく嬉しかったですね。4人になっていい意味で変わらない部分とさらに進化していくSCREWをもっと楽しんでもらいたい。そういう気持ちで9周年に突入したいですね。
マナブ:9周年記念ライヴを行ったあとは全国各地を廻るんですが「4人になってSCREW、大丈夫なのかな」って心配する気持ちを裏切るというか、「アイツら、これから何かやってくれるんじゃないか」って思わせる活動を1年通していきたい。
—————フツフツを燃えていますか?
マナブ:そうですね。大きい会場でやるとか大ヒットするとか、そういうことだけが面白味なわけじゃないと思っているんです。見に来た人に衝撃を与えるような心を動かすライヴがしたいですね。
和己:「新バン、始めました! よろしくお願いします!」ぐらいの気持ちでやりたいと思っています。SCREWは9才だけど、9年目をこんあなに新鮮な気持ちで迎えるバンドってなかなかいないと思うんですよ。俺たち、結成してそういうターニングポイントを2回も迎えてますからね。それも含めていろいろな経験ができた9年。で、絶対的に「SCREW、4人のほうがカッコいいじゃん」って言わせるような活動をしていきたいですね。そのためにメンバーをより強固にしていい作品を生み出していく、9周年ライヴはその始まりの日です。
鋲:まず、俺は5人から4人になってファンがホントにあったけーなと思ったんですよ。「コイツら弱い者イジメしないヤツらなんだな」って(笑)。むしろ支えてくれようとしている気持ちがすごく嬉しかったので9周年ライヴではまず、感謝の気持ちを伝えたいですね。イベントツアーでは初めて見る人たちにも「コイツら、やるじゃん」、「脱退がいい方向に向いたね」って思わせたい。『昏睡』の曲を演奏すると同時に『覚醒』へと向かうベクトルを意識してステージに立ちたいと思っています。

Interview:HIROKO YAMAMOTO

★ライブ情報

SCREW TOUR 2015 昏睡性覚醒症

09月12日(土)柏 ThumbUP
09月14日(月)仙台 MACANA
09月18日(金)札幌 KRAPS HALL
09月19日(土)札幌 KRAPS HALL
09月23日(水)新潟 GOLDEM PIGS BLACK STAGE
09月26日(土)渋谷 TAKE OFF 7
09月27日(日)渋谷 TAKE OFF 7
10月03日(土)新横浜NEW SIDE BEACH!!
10月04日(日)渋谷REX
10月10日(土)名古屋 ell. FITS ALL
10月13日(火)金沢AZ
10月17日(土)OSAKA MUSE
10月19日(月)岡山 IMAGE
10月21日(水)米子 laughs
10月24日(土)福岡 DRUM SON
10月25日(日)熊本 DRUM Be-9 V2
[TOUR FINAL]
11月22日(日)新宿ReNY
<料金>
■TOUR:Standing ¥4,300(tax in)・D 代別
■FINAL:Standing ¥4,800(tax in)・D 代別
<一般発売>
■TOUR:07月25日(土)
■FINAL:09月26日(土)
【総合問合せ】
Zepp ライブ 03-5575-5170(平日 13:00~17:00)