Dr.宏崇

Gt.Z

 Vo.マモ

 Gt.楓

 Ba.七星

──夏に行われた二大野外ワンマンを終えてから今日まで、全く休みが無いんじゃないですか?
楓:そうですね。アルバム『少女喪失-syojosoushitsu-』の制作に入ったのが7月後半なので。だから、野音でライヴをやったのがすごく昔な感じがします(笑)。
──日比谷野外音楽堂でのライヴは、台風が直撃するかどうか、前日までヒヤヒヤしていた人も多かったと思います。
Z:あの時、最大で3つぐらい発生していたんですよ。
七星:逃げ切りましたね、今回は。
──運良く、当日は晴天に恵まれました。
Z:でも、あの暑さを考えると、台風が来た方が良かったですね。
──そんな(笑)。衣装は、野外ライヴ用の特別仕様でしたっけ?
マモ:そうです。たまにはやりたくなるんですよね、ああいうこと。
──実に爽やかでした。
マモ:野外だし、良いかって。まぁ、気まぐれです(笑)。
──気まぐれと言えば、本当に自由なライヴだったと思います。ステージから客席へ降りるという勝手な行動を取る人もいましたし。
マモ:あぁ、はい(笑)。
──でも、観ている側としては楽しかったですよ。演奏する側としては、野外でのライヴというのはいかがでしたか?
楓:楽しかったですよ。あとはもうちょっと涼しければ良かったんですけど。
マモ:冬に野外でライヴ出来るところってあるんですかね?
──たいてい、やれる時期が限られていますからね。あとはもう、新宿駅前特設ステージでゲリラライヴを敢行するとか。
マモ:あー、それは良いですね。
宏崇:普通にやるんじゃなくて、ゲリラなんだ(笑)。
──でも、1曲目で中断って事になりかねませんね。
宏崇:それならかっこいいんですけど、逆に最後まで演奏出来ちゃったらどうするんですか。
──それはそれでかっこいいから大丈夫です(笑)。そして、二大野音でのライヴを終えた後すぐに、ダウト、vistlipと共にスリーマンツアーを行ったんですよね?
マモ:はい。でも、俺らだけ浮いてたかなぁって思ったんですけど。何か、ダウトとvistlipって今までにも色々と一緒にやっているイメージがあったんで、そこにR指定が入り込むのってどうなのかなって。だけど、実際にライヴをやってみたら楽しかったですね。まず、客層が違うんですよ。
──違いましたか?
Z:違いましたね。どちらかと言うと、あの2バンドの客層は大人なんですよね。
──ファンの事を指定女子と呼ぶだけあって、R指定の客層は若い子が多いですものね?
マモ:あぁ、基本はそうですね。もちろん、それはすごく良い事だと思うんですよ。ただ、俺らのファン層とは違う人達が観てくれたから、スリーマンは新鮮でした。
──きっと、ダウトとvistlipファンにもR指定のライヴは新鮮だったと思いますよ。
マモ:強烈な印象を残す事が出来ていたなら、俺らの勝ちだと思います。
──スリーマンツアーの後は、『均整を乱す抗うは四拍子』がスタートしました。こちらは、己龍、BugLug、vistlip、R指定の4バンドでのツアーだったわけですが、振り返ってみていかがでしょう?
楓:四拍子は、ライヴがすごかったですね。
──聞いたところによりますと、全ての箇所でそれぞれのバンドがカバー曲を披露したとか。
楓:あと、ライヴやってる時に他のバンドのメンバーが乱入してきたんですよ。特にドラムなんかひどくて。
宏崇:最後の曲を演奏している最中に、他3バンドのメンバーがドラムをバラシ(片付け)にかかるんですよ。
楓:きっかけは、宏崇だったんじゃないの?
宏崇:いや、違う。きっかけは確か、vistlipがライヴをしている時に残りのドラマー3人でステージに出ていって、普段やらない事をやってみようってなってバラシにかかったんですよね。でも、それもスリーマンをやった時からそのスタイルは確立されていたんですよ。
マモ:引き継いだんだ(笑)。
宏崇:しかも、全員ドラマーだから、バラシがすごい早いんですよね。最低3点だけは残してくれって言ってたんですけど、BugLugの将海に関しては全部バラされてしまったので、最終的に口でドラムを再現するっていう(笑)。
──まさか、そこまで均整を乱していたとは!
マモ:実際、ツアーが始まった時はそこまで乱入とか無かったんですよ。だから、ただのイベントライヴっていう感じだったので、少し真面目すぎるかなとは思っていたんですよね。でも、それを他のバンドも感じていたのか、この事について仲の良い人達と話したんです。もっと一体感が欲しいよねって。そこからですね、ツアーの中身が変わっていったのは。
──良い心掛けですね、そうやって意見交換の場を設けるというのは。ちなみに、このツアー中、マモさんはどなたと仲良くしていたのですか?
マモ:俺は、vistlipの智を始め、ヴォーカル同士で集まる事が多かったです。だから、そういう話も出来たし、それによってライヴがやる毎に変わっていっているなって感じがしましたね。
──七星さんも、ベース同士で仲良く出来ましたか?
七星:そうですね。飲まなかった日は無かったかもしれないです。
──そんなに打ち解ける事が出来ましたか。
七星:はい。でも、今回は移動工程がバラバラだったので、揃って飲めたのは博多と札幌ぐらいかな。本当は、初日の仙台公演をやる前に飲めたら良かったんですけどね。
──でも、忙しい中でそれだけ飲めたら上等です。
七星:常に誰かと飲んではいました。
──パート別に考えると1番大人しいとされていたベースチームでしたが、蓋を開けてみればそこまでの交流があったとは。
七星:飲みって大事だと思いますよ。分かりやすくコミュニケーションが取れますからね。
──下手ギターチームの交流のほどは?
楓:結構ありましたよ。多分、パート毎だと1番大人の集まりなんじゃないですかね、下手ギターは。このイベントをやるまでは、そこまで仲良くは無かったんですよ。ちょこっと喋った事があるっていう程度だったので。それで、ツアー中に4人揃って飲む機会があったんですけど、そこから打ち解けたっていう感じですね。
──大人の集まりという事は、終始真面目な会話だったのですか?
楓:ずっと経済学の話とかしてましたね。というのも、BugLugの優くんが興味あるようで、アベノミクスとかの話をしてくれたんですけど、この人頭良いんだなぁって思いながら聞いてました。
──R指定の会話の中で経済学は?
楓:出ないです。たとえ俺がそんな話をしていたとしても、メンバーの誰も聞いてくれないですよ(笑)。
──ですよね(笑)。そうした他のギタリストとの交流は、ステージでも良いように作用しましたか?
楓:そうですね。それこそ、みんなタイプが違うので面白かったです。だから、このツアー終わりたくないなって思いましたし。
──上手ギターチームも、下手ギターチーム同様に交流はありましたか?
Z:札幌で1度、みんなでご飯に行きました。優秀な人達が多かったので、今回1番、楽器の話をしたと思います。
──良い会合でしたね。
Z:飲み会というより、お食事会でしたけど。だって、ご飯食べて0時に帰りましたからね(笑)。
──えっ、ライヴ終わりに開催して0時終わりって早くないですか?
Z:ライヴ終わってから集まったんで、10時半過ぎスタートですよ。だから、ほんとに90分ぐらい。
──健全です(笑)。
Z:それもあって、このツアー中は楽器の事を色々と聞いていたんですよ。で、そこで得た情報を元に楽器屋に行くっていう。だから、今後のライヴに反映されるんじゃないかなと思いますね。
──となると、このツアーで1番やりたい放題だったのはドラムチームでしょうか?
宏崇:まぁ、みんなでご飯は食べに行きましたけど、ドラムの話は一切してないですね。
──食事中のバラシは?
宏崇:それは無いです。やっぱり、太鼓が無いとバラす気にはならない(笑)。
──なるほど(笑)。でも、楽しいツアーになったようで何よりです。ちなみに、次はどこのバンドとイベントライヴをやってみたいとか構想はありますか?
マモ:あります。でも、それはヴィジュアル系だけじゃなくても色々とやってみたいなって。
──その際は、是非、R指定主催でお願いしますよ。
マモ:そうですね、フェスとか。何か、面白い事やりたいですね。
──そして、夏から制作に入っていたというアルバム『少女喪失-syojosoushitsu-』ですが、この記事が掲載される頃には無事にリリースされていると思います。早速聴かせていただきましたが、かなり良い曲を揃えましたね?
マモ:今までで1番良い作品になっていると思います。まぁ、過去作を超えないと出す意味が無いですからね。だから、力の入れようもどんどん強くなっていくし。
──今まで以上に気合いを込めたと。
マモ:若い子だけでなく、大人の人にも聴いてもらいたいですね。
──R指定はライヴの場などでよく、俺達はメジャーデビューしませんと宣言していますが、やはり多くの人に作品を聴いてもらいたいという気持ちはあるんですね?
マモ:もちろんです。
──これから始まるツアー『青春の闇』では、本作の曲が中心になってくると思いますが、ここではきっと、音を純粋に楽しむというファンが増えてくるのではないかなと?
マモ:確かに、今回は制作中にライヴでのノリ、振り付けとかは考えなかったんですよね。
──そうでしたか。でも、そうやって音だけに集中出来たからこそ、このように良い作品が出来上がったのかもしれませんね?
マモ:本作では、敢えて大人にならないというコンセプトはあるものの、前のような幼稚さは無くなってきたと思うんですよ。前ってやっぱり、ノリ重視で考えているところがあって。ここで頭を振らせるとか、ここはモッシュだとか。だけど、今回はそれを一切考えなかったから、ある意味自由な作品だと思うんですよね。まぁ、人によってはノリにくいって思うかもしれないけど。
──そこは、「八幡の薮知らず」や「スーサイドメモリーズ」を出した時にも感じていた事だったのではないですか?
マモ:あぁ、そうですよね。
──だから、ノリにくさはライヴをやっていくうちに解消されると思います。また、ファイナルは来年へと続きますが、舞台は豊洲PITですね。ここはR指定にとって初めてとなる場所ですが、また新たな目標が出来たのではないですか?
マモ:そうですね。でも、とりあえずは、この作品をライヴでどう見せていくかっていうのをじっくりと考えようかなと思います。今はまだレコーディングが終わったばかりなんで、これからみんなで練習しないと(笑)。
──そうそう、今回は皆さんのヴィジュアルも刺激的でしたから、ツアーはあのままの格好でライヴをやっていただけたらなと。
Z:写真は撮りましたけど、俺はライヴでどういう風に見せていったらいいのか(笑)。
マモ:ライヴでも、あの布被るの?
楓:時間が無い日には被ればいいんじゃない。
七星:被ってしまったら終わりだもんね(笑)。
Z:髪をセットしなくて良いっていう(笑)。
マモ:アンコール、あれ被ったままでTシャツとか面白いよね(笑)。
──そんな事を言ったら、他も個性的ですよ。
宏崇:俺は髭眼鏡です。きっと、このツアーでは髭の形がどんどん変わっていくんでしょうね(笑)。
楓:俺は、久しぶりにちゃんとヴィジュアル系をやった気がします。作品コンセプトに合わせてっていうところもあるんですけど、今回はメイクも濃くしてみました。
──七星さんの場合、初日から変えていきそうですけど。
七星:あぁ。どっちが良いですか?
──写真どおりの青髪でも素敵だと思いますけど、思い切り変えて登場するのも有りかなと。
七星:悩みますね。でも、最初と最後ぐらいは写真どおり、あのままの青髪で行きたいですね。だから、ちゃんとカラーバターを持ってツアー行きます。
──まぁ、今回は髭が被らなくて良かったですよ。
七星:あはは(笑)。
楓:バンド内に髭のメンバーが2人いるってきついですね(笑)。
──マモさんは、ファンの期待どおりツインテールでした。何だか、このツアーでコスプレが増えそうですね?
マモ:あぁ、増えるかもしれないですね。ただ、俺はこれから髪切ろうかなって。何なら、衣装も変えようかなって。
―───何とまぁ、相変わらずの気まぐれさ! でも、そういったところも、今回のツアーの見所という事で(笑)。
マモ:自由にやっていきますよ(笑)。


Interview ERI MIZUTANI

R-shitei Oneman Tour 2015⇒2016
『青春の闇』
10.31 土 熊本 DRUM Be-9 V1
11.01 日 鹿児島 CAPARVO HALL
11.05 木 米子 AZtic Laughs
11.07 土 岡山 CRAZY MAMA KINGDOM
11.09 月 広島 CLUB QUATTRO
11.11 水 松山 SALON KITTY
11.12 木 高松 OliveHall
11.14 土 神戸 VARIT.
11.15 日 京都 FANJ
11.17 火 金沢 EIGHT HALL
11.22 日 郡山 Hip Shot Japan
11.23 月・祝 青森 Quarter
11.25 水 新潟 LOTS
11.26 木 長野 CLUB JUNK BOX
11.30 月 岐阜 club-G
12.01 火 浜松窓枠
12.10 木 仙台 Rensa
12.13 日 Zepp SAPPORO
12.18 金 Zepp NAGOYA
12.23 水・祝 Zepp Fukuoka
12.30 水 なんば HATCH

2016.01.11 月・祝
豊洲 PIT