Ba.seiya

Vo.式

Dr.ライ

Gt.ユッキー

──始動から2年が経ちましたが、実感はありますか?
seiya:ギガマウスは、毎回、ヴィジュアル面や衣装を変えているんです。しかも、12月にリリースするシングル「頂王」も7枚目の作品となるので、バンドとしてのペースが早いんですよね。だから、自分でもすごく濃い2年だったなと思います。
ライ:でも、まだ2年っていう感じはしますね。
ユッキー:4年ぐらいやってる感じ(笑)?
──でも、ヴィジュアル面や衣装を毎回変化させるというのは、大変ではありませんか?
式:先にテーマを決めてしまうので、楽なところはありますね。だからこそ、今までにやってない事が次に出来るんです。
seiya:まずは、みんなで一緒にアイデアを出し合うんですよ。今回はゴールドの色でいこうとか。そういう所からですよね。1つ手掛かりを見つけて、そこから広げていくんです。
ユッキー:たとえば、冗談半分で言った事が採用されたりもして。「頂王」で使ったエジプトの衣装もそんな感じでしたね。
──あの発想はすごいですよね。
seiya:あれこそ、さっき言ったゴールドの色でいこうって所から広がったものなんです。ゴールドから連想するものは何だろうって、ツアー先のホテルでみんなして話していたんですよ。そこで、王様とかツタンカーメンっていうキーワードが出てきて。そこで、これなら他のバンドと被らないだろうってなって、案を進めていったんです。
──そういう進め方なんですね。それでも、1つ1つのアイデアを具現化しているのだからさすがです。
ライ:撮影しながらもドキドキはしていましたけどね。壁画のポーズとか(笑)。
式:これで大丈夫かなって言いながらね(笑)。
seiya:でも、それでもちゃんと出来ているのは、各々の役割がしっかりしているからだと思うんですよ。俺が1つのキーワードを投げたとしたら、ユッキーがもっと具体的な案を出してきてくれて。
──チームプレーですね。でも、ああいったアー写なので、てっきりエジプトっぽい雰囲気の曲を出してくるのかと思いきや、「頂王」はそうではなくて。そのギャップが面白いなと思いました。今までもそうですよね、見ただけでは想像出来ないといいますか。
seiya:何事もそうなんですけど、きっと、俺達が1番面白がってやっているんだと思います。
──となると、この2年はとても楽しく過ごせたということですね?
seiya:各々が成長出来たと思います。
ユッキー:でも、この2年で1番成長出来たのは、式くんだと思いますよ。
式:昔に比べて今の方が、歌の事をすごく考えられるようにはなりましたね。歌を歌うって事に関して、自信を持って人前で歌えるようになったと思います。
──昔は、単純に歌う事が楽しいという感じでしたか?
式:そうですね。でも今は、こうした方が聴く人に伝わりやすいだろうとか、こっちの方が聴こえが良いだろうとか、歌で何かを表現するって事を深く考えられるようになったんですよね。
──そこは、メンバーからも言われます?
式:うーん、褒めてもらった事はあんまりないですね(笑)。
seiya:ふとした瞬間には褒めてますよ(笑)。ライヴの後に、今日はこれが良かったとか。
ユッキー:でも、ヴォーカルってバンドの顔なので、こっちとしてもついつい要求が大きくなってしまって。
──プレッシャーがかかるパートでもありますね?
seiya:僕はそうだと思いますね。
式:元々、すぐに折れる性格ではないので大丈夫なんですけど、やればやるほどに考える事は多くなってきますね。でも、そういう意味では、甘えさせてくれないので、良いメンバーだなと思います(笑)。
──ユッキーさんは始動から今までの間に、何か成長出来たなと感じられる部分はありますか?
ユッキー:うーん、何だろう。良いか悪いか別として、ちょっと開き直れるようになったというか。ギガマウスを始めた時って、久しぶりのワンギターだったんですよ。それまでずっとツインギターでやってきたので、ワンギターでやる事になって、音の迫力面での悩みっていうのも少なからずあったんですけど、今となっては、ワンギターにはワンギターならではの良さがあるでしょ、っていう風に開き直れるようになってきたんですよね。
──ワンギターの利点は、全部を自分で自由に出来るという事が挙げられると思うんですけど、同時に迫力面で悩みを抱いた時期があったとは驚きです。
ユッキー:そうですね。だから前までは、1人だけど2人分を全部自分で頑張らないといけないって思っていたんです。でも最近では、そこまで深くは考えていなくて。時には、ライヴで弾かなくてもいいんじゃないかっていうぐらいに思っているので、前に比べたら気が楽にはなりましたね。おかげで、楽しくやれています。
──よく頑張っているねと、メンバーからは言われませんか?
ユッキー:特に褒められないです(笑)。
──あら、またですか?
ライ:でも本当に、お互いに褒める事ってあんまりないんですよ。
ユッキー:そうなんだよね。何か、全員に要求しているんですよ、うちのバンドって。
ライ:褒める事があったとしても、それ良いねぐらい。サラッと(笑)。
seiya:確かに(笑)。けど、ユッキーが言っていたように、サウンド面での意識っていうのは俺も変わりましたね。前までは同期も入れていたんですけど、今は、ドラム、ベース、ギター、ヴォーカルの4つの音、そして各々の声色だけ。シンプルに、8つだけで成り立つ音っていうのを追求しているんです。それが結果として、満足度の高いライヴに行き着けばいいなって。
──なるほど。seiyaさんはこのバンドに入ってから、音楽観が変わったということですね?
seiya:その通りです。ギガマウスをやるまでは、1人で曲を作る仕事もしていたんですけど、その時は1曲に音をすごく詰め込んでいたんですよね。でも最近は、自分の視野が広がってきたのか、詰め込む事だけがかっこいいわけではないんだなって。そう思ってからは極力、同期に頼らないようになってきたんです。そして最近では、新しい事をしたいという気持ちもあって、前とは間逆な意識で曲を作っています。きっと、色々と経験したからこそ気付けた事なんだとは思いますけどね。
──この2年で、リズム隊の相性も変化してきたのではないですか?
ライ:お互いに方向性が固まったなって思います。seiyaは今までに出会った事のないタイプのベーシストなので、最初の頃は勝てる気がしなかったんですよ。でも、このデカい音のベースに勝つ為には、それを圧倒するぐらいのドラムを叩いてやろうと思ってから、ドラムに対する意識が変わりました。自分が2年前と大きく違うのは、好きな音が変わったという事なんですよね。最初は、流行りの音やクリアで聴こえの良い音というのを意識してドラムの音を作っていったんですけど、月日が経つにつれ、ドラムの立ち位置をすごく考えるようになったんです。目立てばいいっていう事から、ベースや他の楽器との絡みを考え、ドラムはしっかりと土台であるべきだっていうところに変わっていって。その上で、自分達がやっている事は間違っていないって改めて思ったので、ドラムは本当に大事だなって思えるようになりましたね。
──それは、周りに触発されたというのもありますか?
ライ:そうですね。他のドラマーさんと話していて、こうしようって思った事もあるし。あとは、自分のやりたい音っていうのをやっていけばいいかなって。もちろん、今、その全てを明確に出来ているわけではないので、そこはこれから突き詰めていこうかなと思います。
──皆さん、音楽の事をしっかりと考えてきた2年間だったんですね。
seiya:バンド内の空気としては、まったく浮かれてはいないですね。僕らは音楽をやる上で、“GIGA PARTY ROCK!!!!”というコンセプトを掲げているんですけど、楽しむ為には準備が必要だと思っているんです。だからライヴも、ただ単純にノリだけで楽しもうとは思っていなくて。思い切り準備をしてこそ、楽しめるものなんじゃないかなって。
──そういう感覚で音楽をやっているのって素敵だと思います。
ライ:うん、だからこそすごく楽しいです。
──そして、始動から2年を迎えた今、試される時期に入ったのではないかなと?
seiya:そうですよね、確かに自分達でもそういうタイミングに入ったと思います。また、3年目を迎える事により、今までよりも冷静になれているというか。
ユッキー:勢いだけじゃごまかしきれないっていう。
seiya:そう、そう。
──では、「頂王」から皆さんの新たな挑戦が始まるわけですね?
seiya:そうですね。この作品、自分達ではめっちゃかっこいいと思っているんです。それだけに、ファンの子がどういう反応をしてくれるのか楽しみですね。
──こちらは12月2日リリースですから、間もなくCDショップの店頭に並ぶと思います。
seiya:やっぱり、何枚CDを出しても新作のリリース日っていうのは嬉しいですね。
式:しかも、前よりも特集コーナーが大きくなっていたりすると、更に嬉しい。ありがとうございますっていう感じです。
──今回、何位目指していきましょうか?
seiya:獲った事がないので、まずはインディーズチャートの1位を狙いたいですね。じゃあ、最低でもベスト3位を目指します。
──もし入らなかったら、何かしていただけますか?
seiya:式くんが坊主になります。
式:俺かーい!
ユッキー:いいじゃん、かっこいいよ(笑)。
──バンドのコンセプトが違ってきそうです(笑)。
式:PARTYは変わらなくても、クラブ寄りになっちゃいそう(笑)。
seiya:そう思うと、PARTYにも色々な種類がありますよね。新作の「頂王」は、MAD PARTYのイメージなんですよね。曲中にクラップも結構入ってくるんですけど、どちらかと言ったらワイワイと騒ぐだけじゃなく、妖しい感じ、大人のPARTYなんじゃないかなと思います。
──この曲が加わる事によって、ライヴも一層楽しくなりそうじゃないですか?
seiya:はい。7都市“無料”ワンマンツアーが終わってからも何本かイベントライヴがあるんですけど、大晦日はカウントダウンライヴに3本出演するので、今年はそれが締め括りですね。
──3本も!?
式:でも、去年も3本やったんですよ(笑)。
seiya:それこそ、PARTYだよね。
ライ:うん。お正月ぐらいは浮かれてもいいかなって。
seiya:去年もそうだったんですけど、音楽で新年を迎えられるのって良いですよね。ただ、僕らは新年に目標を決めるわけではないんですよ。そこは、バンドとして節目となっている10月に立てていて。なので今は、3年目に何をするかっていうのを考えてますね。そろそろ、次の作品にも取り掛からないとなぁって。
──「頂王」が出来たばかりなのに?
seiya:そうですね。またヴィジュアル面から考えないと。
──壁画にもなってしまったので、次に何がくるのか過度に期待してしまうのですが。
式:そうなんですよね、いくとこまでいってしまいましたからね(笑)。
seiya:でも、どんな事でも楽しんで出来たらいいなって思います。そうやって色々とやっているのがキガマウス、って早く周りから言ってもらえるようになりたいですね。
──その為にも、来年1月17日に行われる500人限定ワンマン「ギガ連4~会心の四撃~」は、必ず成功させたいですよね?
式:はい。まさに、それです!
seiya:ギガ連というのは、人数限定ワンマンをソールドさせ、次はそれを上回る人数で開催し、どこまでソールド記録を伸ばせるかというものなんです。今回で4回目なんですけど、ソールド出来るといいなって。何せ、ソールド出来なかったら企画が終わってしまいますからね。でも、僕らとしては今後も続けていきたいので頑張っていきたいんですよ。僕は、ギガマウスをもっと広めたいっていきたくて。だから、ギガ連4では良いものを見せたいなと思ってるんですけど、ユッキー、具体的にどう?
ユッキー:そうだなぁ、このライヴに来ると痩せるんじゃないですか。
式:でも確かに、うちのライヴって消費量多いんですよ。
seiya:さすが、PARTYと言っているだけあって。
ユッキー:なので、正月太りしても大丈夫です(笑)。
ライ:あとは、このライヴでギガマウスの全てが分かるというぐらいに内容を詰め込んでいこうと思うので、ぜひ来てもらいたいですね。

Interview:ERI MIZUTANI

2016年1月17日 新宿ReNY
ギガマウス500人限定ワンマン
「ギガ連4〜会心の四撃〜」‼︎‼︎