Gt.華那

Ba.meN-meN

Vo.ハヤト

Dr.チャム

Gt.ゆめ

──11月9日に3枚目のフル・アルバム『WOLFMAN』がリリースされます。現在、制作中との事ですが、どのような想いを込めて作品タイトルを付けたのですか?
ハヤト:暴れてやろうかと思って。
──それで『WOLFMAN』と。確かに、本作はライヴ向きの楽曲が揃っていますね。
チャム:まず、アルバムを作る事が決まってから、メンバー全員でどういうアルバムにしたいかと話し合っていったんです。うちはコンポーザーがハヤト1人なので、どういう楽曲が良いかというのもその時にして。あと、アルバムは3枚目になるんですけど、1作目、2作目とは違ったテイストで新しいコドモドラゴンを出していかないとねって。そして、ライヴバンドとして、新しい事にチャレンジしていけたらなぁという感じでしたね。
──コドモドラゴンは常に新しいものを発信しているだけに、よくアイデアが枯れないなと思いますよ?
チャム:それは、ハヤトが死に物狂いで頑張っているからです(笑)。
ハヤト:いや、もう死んでます。
──さっそく、制作疲れが!
ハヤト:何とか生きてます(笑)。
──ハヤトさんはコンポーザーとして、今回も新鮮なものを届けたいという気持ちで楽曲制作に臨んでいったわけですよね?
ハヤト:そうですね。ただ、コドモドラゴンは良い曲を出しすぎて、やりたい事を見つけるのが実際は大変なんですよね。やりたい事っていうか、新しい事をやるのってそんなにたやすい事では無いので。だからと言って、新しい事だけをやればいいというわけでも無いし。ただ、しょうもないものは作りたくないと思っているのは確かですね。
──そもそも、新しさとは何かと考えると難しくなってきそうです。
ハヤト:うーん。でも、ようするに、自分が聴きたかったけど世の中に無かった音楽を作れば良いのかなと。それが結果的に新しいものになるんだと思います。だからこそ妥協したくは無いですね。
──そういったハヤトさんの考えの下、新しさを求めてmeN-meNさんも制作に入っていったんですね?
meN-meN:そうですね。前回のツアーを廻って、そこからアルバム制作に向けて曲を作ってという準備をしていたんですけど、それが新しいものになっていれば良いなと。
──ご自身でも、新しいものを出しているなという自信はありましたか?
meN-meN:ハヤトくんのフィルターを通ったら絶対にかっこよくなると思っているので、とりあえず、何か生まれたら出そうという繰り返しで今が出来ているんですよ。だから、今回も新しいものになっているという自信はあります。このアルバムは、全部ライヴを想定して作られているんですけど、今までのコドモドラゴンには無い感じの曲ばかりなので、本当に新しいアルバムですね。
──華那さんとしても、自由な気持ちで本作に取り組めましたか?
華那:デモをもらう段階で、こういう曲だからこうしたいってハヤトがギターフレーズも考えてくれるんですけど、今までに無かったフレーズもあるんです。それがまた、新鮮でかっこいいなって。やっぱり、自分のバンドなんで、曲を聴いてかっこいいって純粋に思えるのが良いと思うし、ライヴでもすごく力を発揮する曲たちなんじゃないかなって思います。
──メンバーでありながら、自分たちの音楽の1ファンと言えるのって素敵ですよね。
華那:そうですね。曲を聴いた時点でワーッて思いますからね。
──では、ゆめさんは本作についてどう思っていますか?
ゆめ:1枚目や2枚目とも違うものにしたいって思うのはメンバー共通の意見なんですけど、今まで色々やってきましたが、改めてアルバムの曲を聴いてみると、他には無かった曲になっているので、ファンの子が聴いても安心して良いと思ってもらえる作品になっていると思いますし、逆にコドモドラゴンの曲をあまり聴いた事が無い人は、何だこのバンドって気になってもらえるんじゃないかなって。それだけに、今までに無い曲がたくさん入ったアルバムになっていると思います。
──アルバムも3枚目というだけあって安定してくるのかと思いきや、良い意味で予想を裏切ってくれましたよね?
チャム:コドモドラゴンは枠を広げるタイプのバンドなので、それがアルバムだと余計に出来るんですよね。自分達なりに新しい事を毎回やりたいというのが、ここでも実現出来ていると思います。
──リード曲に置かれた「WOLFMAN」は、確実にこれからのライヴで必須の曲になるだろうなと感じましたよ。
ハヤト:必須にはなりますね。うちの場合は特に、リリースとライヴが平行しているというか、1セットとして捉えているところがあるので、ライヴで使える曲を作るというのは大前提で。だからこそ、表題曲は外せないし、絶対にライヴで強い曲にしていきたいですね。
──コンポーザーとして、この曲で楽器陣に提示した事はありますか?
ハヤト:俺は別に提示はしないですね。自分が求めるものを形にしてくれればそれで良いので。
チャム:デモの段階でフレーズがほぼ確定しているので、あとはそれを再現するというか。そこがハヤトから求められている事なんで、こういう事をやってよというのはデモに込められているんですよね。なので、そこからあまり足し算と引き算をしすぎてしまうと、他の楽器との絡みが悪くなってしまうんです。それで、敢えてデモからは変えないで演奏するんですけど、ライヴになると環境の違いや熱量も加わってくるので、また変化してくると思います。
──そこも聴きどころですよね。ちなみに、この曲でチャムさんのこだわり部分というと?
チャム:この曲、展開が多いんですよ。なので、リズムのパターンや切り返しも多いんですけど、間奏の1サビ終わりから3拍になるので、そういった切り返しでリズムとか楽しめるんじゃないかなと思います。
──meN-meNさんの聴きどころはどこですか?
meN-meN:ずっと弾きっぱなしなんで、聴きどころは全部です。どこがどうっていうよりも、全部が流れるようにつながっているので、全部聴いていて楽しめると思いますね。
──ギター陣はこの曲を録る際、お互いに話し合いはしましたか?
ゆめ:フレーズがデモの状態で決まっているというのもあるので、今回は少ない方かな。最近出している曲とかもユニゾン的なものが多かったりするので、そこは今回も意識しましたね。
華那:逆に、昔の曲はお互いにバラバラの事をやっているんですよ。でも、これだけ一緒にやっていると分かる事が多いのでバランスは良いと思います。
ゆめ:そうですね。上モノはどっちが弾きやすいとか。
華那:ただ、ライヴでは音源どおりに弾くわけでは無いので、そこも楽しめるかなと。
──見所でもありますね。では、ハヤトさんは歌録りの際、どのような事に気を付けて歌っていきましたか?
ハヤト:良い曲って、歌が入っていない時点でもかっこいいんですよね。だから、そこを信じて、自分のイメージどおりに歌っていけば大丈夫かなという感じで歌っていきました。レコーディングをしようと決めた曲は絶対にかっこいいので、特に迷いは無いですね。
──アルバム制作も佳境ですから、仕上がりが本当に楽しみです。
ハヤト:仕上がったら良いですけどね(笑)。
──無事に完成する事を祈ってます(笑)。そして、アルバムのリリース後には、ワンマン・ツアー「狼男は妄想を喰う。」がスタートしますね?
チャム:セットリストでいうと、半分が新曲になると思います。アルバムの曲をやらない時は、ほぼ無いと思いますね。
──という事は、アルバムを聴いて予習しておくのが良さそうですね?
ハヤト:そりゃそうですよ!
meN-meN:聴かないで来るとか、逆にチャレンジャーです(笑)。
チャム:でも、ライヴがきっかけでアルバムを買ってくれる子もいるだろうからね。例え、曲を全く知らないとしても、うちのライヴは絶対に楽しいと思いますよ。
──ツアー・ファイナルは来年1月8日、Zepp DiverCity。バンドが6周年を迎え、ここではどのようなパフォーマンスを見せてくれるのも期待大です。
ハヤト:今年に入ってから2千人規模の会場でライヴを立て続けにやらせてもらっているんですけど、この規模の会場をぶっ倒したいですよね。それこそ、お客さんから、この規模でのワンマンはやめてくれって言われるようになりたい。それだけ、自分達の時代を作りたいと思っているし、もっともっとたくさんの人にライヴを観てもらいたい。その為にも、コドモドラゴンというブランドをしっかりとさせていきたいですね。
Interview:ERI MIZUTANI