Ba.翔也

Dr.達也

Vo.yo-ka

Gt.佳衣

──3枚目のミニ・アルバム「MY RESISTANCE」が11月16日にリリースされます。作品全体のテーマは何でしょう?
yo-ka:DIAURAの象徴を作りたいなというところで、バンドの軸であるレジスタンス、抗いをメインテーマに据えて制作していきました。今回、フル・アルバムにしなかったのも理由があって。フル・アルバムにするとどうしても曲数が増えるんですよね。でも、ミニ・アルバムなら曲数も絞れるし、絞れるからこそ自由度も増すというか。それもあって、ミニ・アルバムという形を選んだんです。
──なるほど。そして、作品はSE「-MY RESISTANCE-」で幕を開けます。
佳衣:次の「白と蒼の境界」をミニ・アルバムの象徴にしたかったので、曲をより膨らませたいという意味でも、SEは欲しいなと思って付けたんですよね。「白と蒼の境界」はサウンド的にはハードな方だと思うんですけど、その中にもDIAURAが持っている綺麗なところがしっかりと残せているので、そこは共存出来たかなと思います。
yo-ka:それこそ、この曲は演奏陣が緊迫感を出しているので、歌はそこに連動していかないといけないと思いましたね。なので、楽器につられたところは大きいですね。
達也:曲に力強さを感じていたので、より深みを出せるようなというか、重く、力強いドラムを叩きたいというのはありましたね。それと、盛り上がる部分では、そこにはまるドラムを作りたいなと思ったので、テンポ感としてはゆっくりですけど、結構音を詰め込んでいったんです。場面によって、より際立つようにというのは意識しました。
翔也:ミニ・アルバムの1曲目という事もあり、自分の中でハードルを上げて、そこを越えようという意識が強かったですね。あと、この曲をあんまりバラードとして捉えていなかったのも強かったですね。バラードとか、激しいとか、そういった括りでは無くて、ちゃんと良い曲にしたいという想いが大きかったです。
──おかげで「The abyss」に流れ良くつながりました。この曲は、どのような想いの下に出来上がったのですか?
佳衣:すごく振り切ってみたくなって。それで、今までのDIAURAには無い楽曲にしたんです。出来上がってみると、今のDIAURAを象徴するかのような楽曲になったと思いますね。
yo-ka:ダウンチューニングで落とした感じの曲になっているんですけど、自分としても、振り切りたいという想いがあったんですよね。だから、あんまり得意と思っていない事でも、曲が訴えかけようとしているものを信じて歌っていきました。その点では、結構挑戦した曲だと思います。でも、この曲に限らず、今回のミニ・アルバムは曲の持っている力が大きいんですよね。だからこそ、それをそのまま素直に受け止め、自分の感じた事を忠実に書けたんだと思います。
翔也:この曲は何回かライヴでやっているんですけど、演奏する度に強くなれている気がしますね。4曲目の「倒錯症レジスタンス」もそうですけど、持っているものが違うなと弾いていて思うんです。だから、自分自身、本作は入り込む曲が多いですね。
達也:「The abyss」は、聴いていて感情が高まる曲なんですけど、ライヴではあまり感情が高ぶりすぎないように気を付けてはいます。それほど、ぐいぐいと曲に引っ張られるんですよね。
──曲が持つ力は大きいですよね。それは「倒錯症レジスタンス」も言える事だと思いますが?
佳衣:この曲は、“DIAURAとは”という事をすごく表現したかった曲なんです。自分が持っているDIAURAのイメージや、こうなりたいという想いを込めた曲ですね。
yo-ka:この曲もライヴで既に披露しているんですけど、間違いないと確信した曲でもありますね。それほど、自分で求めていたものがこの曲にはあって。また、それがバンド共通での想いでもあったからこそ、今、この時期に出来て良かったなと思います。
──ちなみに、この曲はMVも撮影されたとの事で、それぞれの表現力にも注目ですね。では、5曲目の「Linkage」は、どのようなイメージで作ったのでしょう?
佳衣:この曲もそうなんですけど、今回は曲を作っていてすごく楽しかったんですよね。自分の中で曲を作り溜めていた時期があって。そんな中、自然と出てきたのが「Linkage」だったんです。ストレートな曲ではあるんですけど、こういうものがやりたかったという自分の素直な想いが出たんじゃないかなと。
yo-ka:この曲、歌詞を書くまでしばらく寝かしていたんですよ。そんな中、バンドの状態だったり、自分の考え方だったり、やっと気持ちが曲に追い付いたというタイミングで、一気に歌詞を書き上げていったんです。それだけに、DIAURAに対しての革新的なものが書けたと思いますね。
達也:歌詞とメロディが出来上がって聴いた時に、すごく刺さるというか、胸が熱くなる曲だなと思いましたね。それと、レコーディングをする前にライヴで披露した事もあって、レコーディングはすんなりと録る事が出来ました。
翔也:こういう曲でこういうライヴも良いんじゃないっていう話を、レコーディング前に佳衣と話していたので、それもありつつ、この曲はイメージがしやすかったですね。
──ライヴが想像しやすいというのは良い曲の証ですよね。yo-kaさん作曲の「Mr.Isolataion」も、既にライヴで披露されているそうですが?
yo-ka:その時は俺がギターを弾いていたんですけど、今回レコーディングをするにあたり、アレンジは変えて収録しました。やはり、ライヴでヴォーカルに専念するからには、ギターは省いてもいいかなと。「月光」のような曲なら良いんですけど、この曲は両手をふさいで歌うのが嫌だったんですよね。なので、佳衣のギターに託して自分は歌おうと。
佳衣:そうやって託してもらえるのは嬉しいですし、その分、期待に応えたいなと思いますね。元々、ライヴでこの曲をやった時は違う形だったんですけど、いざレコーディングするとなって、自分でも楽しんでギターを弾きたいなと思ってフレーズを入れていったんです。だから、この曲も弾いていてすごく楽しいですね。
翔也:俺も楽しくやりたいなと思ったので、割と(フレーズを)忙しくしちゃったんですよ(笑)。今後、実際にライヴでやっていったらどうなるか分からないですけど、その時々の気分で変えられるかなとは思います。
達也:この曲は、特別明るいっていうわけではないんですけど、遊び心がある曲だと思うんですよね。だから、曲から楽しさが伝わってくるのかなぁと。
yo-ka:さっき翔也も言っていたように、今後ライヴでやる時は気分によって変わっていくんじゃないかな。やっぱり、好きなようにやっていい曲というのも必要だと思うので。だからこの曲は、そういったポジションになってもいいかなと思います。
──そして今回は、作品のAタイプとBタイプでラストに収録される曲が異なるんですよね?
yo-ka:Aタイプには「CRIMINAL BEAST」、Bタイプには「Daybreaker」が入るんですけど、最初は「Daybreaker」だけだったんです。作品が8割方出来た時点で、佳衣が「CRIMINAL BEAST」を上げてきて。
佳衣:単純に、メンバーを驚かせてやろうという気持ちで作ったら、作品にはまったんですよね。なので、結果、オーライです。
yo-ka:それぞれに違った強さを持っていてくれていますからね。それで、敢えて結末を変えたんですよ。でも、この配置になって、やっと作品が完成したという気持ちが大きいです。
──それだけに、これから始まるワンマンツアー「deadly“13”circuit」も、場所によって様々な見え方をしそうではないですか?
佳衣:その時その時で色々な表情と感情が出てくると思うので、それもまたライヴなんじゃないかなと思いますね。
yo-ka:あと、年末にはカウントダウンライヴがあるんですけど、今年こそはカウントダウンを成功させたいなと。確か去年は「ハッピーバースデー!」って言ってしまったんですよ(笑)。でも、今回は三度目の正直という事でちゃんと成功させたいなと思います。そして、来年2月18日には中野サンプラザでワンマンをやります。こっちの方が本作の要素は強いかなと。バンドが6周年を迎えたタイミングで2度目の中野サンプラザに立てるという事で、DIAURAという象徴を見せ付けるライヴにしたいなと思います。
Interview:ERI MIZUTANI