Ba.龍史

Dr.和春

Vo.郁磨

Gt.TANO

──昨年12月にドラムの和春さんが加入されましたが、それによりバンドに変化は生まれましたか?
龍史:特には。だって、サポートとしてずっといましたからね(笑)。
郁磨:(和春に向かって)逆に、何かありましたか?
和春:そうですね、俺がサポートしていた期間は4ヶ月だったんですけど、誘われた経緯としてはTANOくんがきっかけだったんですよ。
TANO:最初はそうでしたね。サポートとはいえ、誰でも良いってわけではないじゃないですか。それこそ、REIGNは今まで3人で活動してきたわけだし。その上でドラムを探していた事には間違いないんですけど、そこまで必死ではなかったというか。だから、良い人がいればお願いしたいっていう感じだったんですよね。そんな話を和春にするうち、サポートをしてくれるならば将来的には正式メンバーとして加入してもらいたいんだけど、どうかなって聞いたんです。そうしたら、まずはサポートを是非やりたいという答えが返ってきたんですよね。
──サポートを始めた当初から、いずれは正式加入したいという気持ちは和春さんにはあったのですか?
和春:うん、そうですね。僕、前のバンドをやっている時に解散が決まったんですよ。その時は、これからバンドを続けるかどうか正直悩んだんです。バンドを辞めて別の人生を歩む事を考えた時期も一瞬あって。そんな中で、ドラムを叩く事、バンドをやる事が好きなんだなって改めて思うタイミングがあって。そこでREIGNのメンバーと話した時に、これからもバンドをやりたいって素直に思ったんですよね。それで、決断をしました。
──加入の決め手は音楽性ですか? それとも、メンバーの人間性?
和春:人間性ですね。3人の人柄もそうだし、バンドに対する意識が僕の価値観を変えてくれたというか。このバンドなら一緒に前を向いていけると思ったんです。
──サポートから正式加入に至るまで、本当に良いタイミングだったんですね?
TANO:そうなんですよ。4人で話す機会があった時、郁磨と龍史は早く入っちゃいなよっていう感じだったんです(笑)。でも、俺は2人とは逆でゆっくり考えなよって。でも、俺の中で和春は絶対にやってくれるだろうっていう自信があって。だから、敢えてせかす事はしなかったんですよね。
和春:それはありがたかったです。その後で全員でリハに入って音を合わせたんですけど、相思相愛なところを感じたので、加入を決めました。
龍史:俺らとしても新しいドラマーには和春が最適だと思ったし、和春からしてもREIGNに入りたいと思ってくれたわけだから、1番ベストな形で揃ったんじゃないかと思います。
──そうした流れがあって、REIGNは晴れて4人体制になったわけですが、既に良い具合にバンドが変わっているように見えますよ?
郁磨:和春の加入を発表したのが12月にやったワンマンだったんですけど、ファンの子は相当に喜んでくれましたね。ライヴの初めに映像で加入を発表したので、1曲目からボルテージがMAXの状態だったんです。その後もテンションを保ったままライヴが出来たので、とても良きだったのではないかと思います。
──おかげで、2017年も良いスタートを切る事ができたのはないですか?
郁磨:全てを見据えての2016年だったので、そこはもう満足しています。
──ちなみに、新体制となった事で、バンドコンセプトなどは変わっていってしまうのでしょうか?
郁磨:コンセプト自体は変わらないですね。というよりも、そこに固執せず良いとこ取りで楽曲制作はしているので、和春が入った事で今までのREIGNになかったような味付けをしてくれるだろうし、他のメンバーにも良い影響が出てくると思うんですよね。そこはきっと、これからの作品でそういった細かい部分は出てくると思うので、俺としても楽しみにしているところではあるんですよ。
──それにしても、今年中に3部作をリリースするというニュースには驚かされました。
龍史:3部作にするというのは、シングル「君に」を出した時点で決めていた事でもあるんです。
──第1弾となるミニ・アルバム「GRAY」(2月8日リリース)には、新体制となった良さが凝縮されているようにも感じましたよ。
和春:僕が入った時はミニ・アルバムの発売日までは決まっていなかったんですけど、出す楽曲の雰囲気とかの話し合いは行われていたんですよね。
──では、和春さんありきで楽曲制作を進めていったという事になりますか?
龍史:「君に」の選曲会で「Ghost labyrinth」はあって。それで、シングルは「君に」でいこうで決まって、今後のバンドの切り札として「Ghost labyrinth」を使おうって言っていたので、そこからぽんぽんと楽曲が決まっていった感じですね。
郁磨:これまで、可愛らしい感じとか、ポップな感じとか、そういった印象をREIGNの曲を聴いて受けた人も多いと思うんです。でも、今回はそれだけに固執する事なく、表題曲となった「Ghost labyrinth」を始め、もっと色々とやっても良いんじゃないかと。3年活動してきた上でバンドの軸を見つける事が出来た今、散漫にならないようにするというのを心掛けて選曲はしていきましたね。
──「Ghost labyrinth」は既にスポット映像が流れていますが、これまでとは違った雰囲気で見せていますね?
郁磨:単純に、バンド感を出したかったんですよね。
TANO:言ってしまえば、これまではユニットですからね。例えば、これが3人体制でも、ギターボーカル、ベースボーカル、ドラムとかだったら一般的に見て3ピースバンドと捉えられると思うんです。でも、REIGNの場合はドラムをサポートとして入れているから、そうではなくて。だから、俺はずっとユニット感が強いなぁと思いながらやってきたんです。ただ、そこに対して引け目を感じる事はなくて。
龍史:むしろ、他と対等にやってきたつもりはあるよね。それこそ、絶対に負けねぇって。それぞれに、バンドはメンバーの数で決まるものじゃないっていう想いを持ってやってきました。
──確かに、イベント・ライヴでも他のバンドに見劣りする事はありませんでしたよ。
龍史:逆を言ったら、俺らは3人だけどやってやるよ!っていう牙を剥き出しなところはありましたね。
──とはいえ、こうして「Ghost labyrinth」の映像を観てしまうと、4人になって良かったなと思ってしまいます(笑)。
龍史:うん、そうですよね。
和春:僕としては、「GRAY」を作るにあたりプレッシャーは全くなかったんですよ。何か、ドラマー個人として、自分のドラムに対して自信は持っていたので、みんなについていくというよりも、如何に自分の色を出そうというのがありました。だから、作っている最中も、自分の色がREIGNの楽曲の中でどう映っているのかというのは楽しみでしたね。
龍史:ちょうど、俺の作る楽曲に和春のドラムがはまっているというのもあるので、俺はこれまでどおり書きたいものを書いたというだけですね。あと、個人的にはロックを押しだしていきたいなと思っていて。そこは頭のSEに出ていると思います。
TANO:僕も龍史と一緒で、和春が入った事で曲の作り方を変えたというのはないんですけど、全く意識していないというわけでもないんですよね。どちらかというと、和春のドラムはすごく細かい事をするタイプというよりかは、ストレートなロックドラマーなので、デモを作る際はそこを意識して作ってはいきましたけどね。それだけに、曲に勢いが生まれたのかなと。
郁磨:俺も、和春の加入があったから歌詞のスタイルを変えたというのはまるでないですね。ただ、こういうタイミングだからこそ書ける歌詞というのもあって。第1弾は新体制となって初めての作品と見られる上で書いた楽曲も多くあるし、ファンの子とこれからも足並みを揃えて歩いていきたいという想いを込めて書いたものもあるし。だから本当に、書きたいものを書いたという以上に、このタイミングだからこそ書けたという感じですね。
──これからファンになる人はもちろん、今まで応援してきてくれた人にこそ聴いてほしい作品ですよね?
郁磨:SEが新しいものが出来たので、きっと今後のライヴの雰囲気も変わっていくと思うんですよ。「GRAY」には今までやってきた濃さはそのままに、聴いてすぐにかっこいいと思えるものが入っているので、そこはライヴでも活かしていきたいです。あと、2017年は4人になってリ・スタートというところもあるので、世間にREIGNというバンドはこうだ!というのを言えるよう、昨年に続いてライヴは積極的にやっていきたいですね。
(Interview ERI MIZUTANI)