Gt.華那

Ba.meN-meN

Vo.ハヤト

Dr.チャム

Gt.ゆめ

──新曲「この世界は終わりだ。」が3月15日にリリースされますが、前作よりもかなりかっこいい仕上がりになっていて驚きました。
ハヤト:今回、かなりの自信作なんですよ。今までのコドモドラゴンの延長線上ではあるんですけど、それを変化ととらえる人もいれば、進化ととらえる人もいるだろうし、更には得意分野ととらえる人もいると思うんです。特に奇をてらったわけではないんですけど、ただ何かよくある曲はいやだなって。
──結果的に、これまでにない楽曲になりましたよね。
ハヤト:うん、そうですね。表題の「この世界は終わりだ。」に限らず、収録曲4曲とも、かなりパキッとしているなと。自分の中でも苦労なく決まった4曲なんですよ。
──そうだったんですね。しかし、「この世界は終わりだ。」というタイトルは穏やかではありませんが。
ハヤト:ですよね。
──タイトルに込めた想いというのは?
ハヤト:単純に、曲中にインパクトのある表現で繰り返し出てきた歌詞だったというのもあるんですけど、考えてみると、今までの曲でタイトルが歌詞に出てくることってないんですよ。でも、それも含めて、僕が思い描いていたとおりに進んだなと。
──なるほど。また、今回は楽曲だけでなく、衣装にも惹き付けられました。きらびやかで素敵じゃないですか。
ハヤト:かなり派手ですよね。
──その分、映像で観ると一層映えます。
チャム:ほんと、世界観が派手ですよね(笑)。一見、和に見えつつも色々なものが入っているんですよ、今回のアー写って。ソファーだったり、下もタイルだったり、洋のテイストがあって。そこが、良い意味でのゴチャゴチャ感が出たかなと思います。
──てっきり、作品タイトルからモノトーンの衣装を着られると思っていたので、ここまで派手な感じは意外性がありました。
チャム:そうですよね。1つ、ざっくりとしたテーマを設けていて。それは楽曲だけに限ったことではなく、“派手にいこう”ということだったんですよね。派手にするというのは、すなわち、かぶくということなのかなとも思って、ここまでのヴィジュアルにしたんですけど、単純に派手にするだけでは面白くないじゃないですか。それで、たくさんの色を取り入れながらも、自分たちにしかできない新しい世界観を入れてみたんです。それこそが、オリジナリティでもあるのかなと思うんですよ。
──かぶいている要素の1つとして、眼力が挙げられると思います。今回、5人それぞれに眼力が強いなと。
ゆめ:ありがとうございます。あと、今回の衣装って全体的に生地を作ってもらったんですよ。なので、メンバーによって色合いが違うんですよね。僕はピンクの色合いが多いんですけど、それぞれの立ち位置も考えて、衣装さんと打ち合わせをして決めていきました。
──動きやすさも重視したところではありますか?
ゆめ:そうですね。ギターを持ったときによく見えるのはもちろん、軽さもあって動きやすいんですよ。アクセントとして入っているシマウマ柄もそうだけど、やっぱり、新しい衣装を着ると気分的にも嬉しいですね。
──meN-meNさんは、今回どのような衣装テーマを個人的に立てましたか?
meN-meN:ありがたいことに、僕の衣装をコスプレしてくれる人もいるんですけど、今回は『もののけ姫』の強い女の人をイメージしました。実はこれ、法被なんですよ。手を出したり肩にかけたりとか、色々な着方ができるんですけど、肩にかけていると何か強そうに見えませんか。
──妖艶な感じもあります。
meN-meN:自分ではそんなつもりはなかったんですけど、結果的にそうなりましたよね(笑)。でも、今回は衣装のおかげもあって、ライヴで色々な見せ方ができるかなぁと。そこは今からすごく楽しみですね。
──ハヤトさんはどのようなテーマでこの衣装を?
ハヤト:俺は、着たいものを着てるだけなんで、それだけっすね。
──今着たいものがこれだったということですか。
ハヤト:そうですね。ここ最近、プライベートでもスカジャンを買ったんですよ。なので、衣装もオリジナルのスカジャンにしようって。いつも、ヴォーカルを主軸にしてみんなが衣装を考えてくれるんで、俺はほんと、自分の着たいものを着て自由にやらせてもらってますね。
──華那さんは今回の衣装に関していかがですか?
華那:実際に見ると強さがあるってよく言われるんですよね。たぶん、それはトライバル柄や背中に虎を背負っているところでそう感じるんでしょうけど、僕はどちらも好きなので、この衣装を着たときは自分自身が強くありたいって思いますね。
──男らしさがすごく出ています。
華那:元々、男らしい衣装がいいって言っていたので、今回こういう衣装を着られて嬉しいです。確実にステージ映えもするだろうし。
──チャムさんはいつもながらに個性的で。
チャム:僕も着たいものを着られているので、毎回楽しいですね。やっぱり、衣装の生地を1から作ってもらえるというのは嬉しいんですよ。僕らにしかないものというか、完全にオリジナルじゃないですか。でも、それって、楽曲ができる工程と似ているんですよね。何もないところから生み出すというのは同じだなと単純に思いましたし、それぞれの手が加わって1つの作品ができるのは、幸せだなぁと。
──それだけに、楽曲も衣装も見所が満載ですね。
チャム:MVも同じように、やりたいことと良さそうなものっていうのをまず挙げていくんですよね。そのうえで何ができるのかっていうのを選択していくんですけど、今回は色々なことが重なって良い映像が撮れたなと思います。
──とても良い意味で、自我が強くなったように感じられました。はっきりとこれがやりたいという意志を出したことで良い作品になった印象を受けましたよ。
チャム:この記事が出る頃には、マキシシングル10枚目のリリース記念としてイベントもやろうかなとは考えています。
ハヤト:とはいえ、10枚目のマキシだからって、作る際、特別に意気込んだというわけではないですね。そこは、いつもどおり納得のいくものさえできれば良いかなって。だから、10枚目だからどうしようというよりかは、10枚も出させてもらっているんだなぁという感慨深いところはありつつ。けど、10枚目だからといって感動的な曲を持ってこようとかも思ってはいなくて。ただ、自分たちがどういう風に歩いてきたか、今後、どういう風に歩いていきたいかっていうのは作品の枚数関係なしに意識していることではあるので、コドモドラゴンとして表現したいものを作ることに徹しています。
──だからこそ、カップリング曲もリード曲に負けてはいないんですね。
ハヤト:どの曲も特別な想いがあるのは毎度のことだし、その中でも本作はすげぇ良い仕上がりだったなって。あと、今回のツアーはファイナルが中野サンプラザなんですけど、ホール規模のライヴを見据えて作品を作れたっていうのはデカいですね。
──だからといって、ホールライヴにとらわれすぎていないのも良いところですよね。あくまで、いつものコドモドラゴンを提示したといいますか。それもあって、バラード曲を本作に入れなかったのかなと思ってしまったのですが。
ハヤト:うん、まぁ、バラードを今回は歌う気分じゃなかったっていうだけかな。みんなが思っているホールの概念っていうのが俺には分からないけど、本作では充分に、ライヴハウスもホールも、遊びに来てくれたみんなを楽しませる自信はありますよ。
チャム:コドモドラゴンの楽曲って、過去曲を含めライヴ前提で作られたものが多いんですよ。だから、今回もホールに対して作ったというよりかは、ほんと自然で。それだけに、早くライヴでやりたいです。どの曲もライヴで絶対に強い面を見せてくれると思うし、お客さんを楽しませられると思うんですよね。
──楽しみです。それにしても、コドモドラゴンのライヴを観に来るファンの子たちって、いつも元気ですよね。
meN-meN:そこは、僕たちの音楽がそうさせているからじゃないですかね。好きな音楽を聴くとテンションが上がるじゃないですか。だから、コドモドラゴンの曲を好きな子たちが集まるとすごいパワーが生まれるのだと思います。演奏している僕らとしても、うわっ!って思うぐらい元気の良いときありますからね(笑)。
──対等にぶつかり合える関係性って素敵ですね。
ハヤト:いや、対等じゃないですよ。俺が絶対です(笑)。でも、それは、いばりたいとかじゃなくて、主導権を握っているのはこちらというか。そういう気持ちがなければバンドとして引っ張っていけないですかね。だから、僕らとファンの関係の言葉で表わすと、“類友”かなって思います。
(Interview:ERI MIZUTANI)