Ba.TACC

Vo.ソラ

Dr.natsume

Gt.公佑

──ソラさんが加入して、どれぐらい経ちましたか?
公佑:1月20日に加入したので、まだ2ヶ月ぐらいですね。やっぱり、LEZARDに新ヴォーカル・ソラが正式加入したって発表したときは、さすがに緊張しました。でも、ファンの子からはポジティブな意見をもらえたのでホッとしたところはあります。
──そもそも、LEZARDに誘ったきっかけというのは?
公佑:去年にヴォーカルが脱退してから、僕たち楽器隊は3人だけでライヴ活動をこなしていたんです。その中で新しいヴォーカルを探していたんですけど、そんな中で話をしてみたいと思い知人のイベンターさんに紹介してもらって。それで、連絡しました。
ソラ:曲が好きで聴いていたこともあって、LEZARDの存在は前から知っていたんですけど、まさかメンバーから連絡が来るとは思ってもみませんでした。ちょうどそのとき、LEZARDは公式ホームページでヴォーカルを募集していたので、正式なヴォーカルとは別に、僕はゲスト・ヴォーカルで声をかけられたのかなって。
──でも、蓋を開けてみたら、正式加入へのお誘いだったと。
公佑:けど、最初は本当に、どんなきっかけでヴォーカルを始めたの?とか、たわいもない話をしていましたね。
ソラ:そこから、今後どういう音楽をやっていきたいの?と話をする中で、LEZARDはこういうコンセプトで将来やっていきたいんだと教えてもらって。なので、その日はお互いのやりたいことが見えた良い1日となりました。
──その後、加入を決めるわけですね?
ソラ:はい。LEZARDは自分のやりたいこととリンクしていたので。僕は、ずっと一緒にやっていけるバンドを探していたんです。というのも、これまでに自分のバンドの解散を目の当たりにしてきたので。けど、LEZARDならみんなと一緒に頑張っていけると思ったので、そこは加入するにあたり惹かれたところではありますね。
公佑:新しいバンドではないだけに、加入するときはプレッシャーも感じたと思うんです。でも、LEZARDが活動してきた3年間を一緒に背負ってくれるっていう想いで加入を考えてくれたんですよね。
TACC:このメンバーで1から新しいものを作ろうというのではなく、LEZARDのヴォーカルになってくださいという前置きがあって始まったものなので、それにはやっぱり、LEZARDを好きな人に入ってもらいたかったんですよね。それだけ、3人でLEZARDを残したい、ファンの居場所を守りたいという気持ちが強くて。だから、LEZARDが好きなソラで良かったなと思いますね。
natsume:ヴォーカルって、バンドの顔とも言われる重要なポジションなんですよね。それだけに、ヴォーカルが脱退して楽器陣だけで活動を進めていくと決めたからには、バンドの意志をこれまで以上に大事にしていかないといけないと思ったし、僕にとってもLEZARDって居場所なんですよ。だから、自分の居場所を守る為にも、ここでやるしかないという想いでいっぱいでした。そんな中、3人と同じ意志を持ったヴォーカルがいたらいいなぁと思っていたので、そこにソラという存在がいてくれて良かったです。
──4月12日にはニュー・シングル「TOKAGE!!ライジング」がリリースされます。リード曲「TOKAGE!!ライジング」は公佑さんが作曲されていますが、期待を裏切らない仕上がりになっていますね?
公佑:新しいものを提示していくという気持ちはもちろんあるんですけど、アー写を見ても分かるように、何も変わらないという意味では始動から持っている想いを表現したかったので、誰が聴いてもLEZARDの新曲って分かるものにしたかったんですよね。そこに、ソラという新しい声が入ることによって、どう聴こえるかなっていう。
──この曲はソラさんが歌詞を手掛けているんですね?
ソラ:はい。今回は全曲書いています。前のバンドでも歌詞はずっと僕が書いていたんですよ。ただ、LEZARDの方がよりストレートなイメージがあったので、敢えて言葉を飾り付ける必要はないかなって。直球でみんなの心に届くようなものを書いていきました。
──《守ると決めた居場所がある》という一節にグッときました。
ソラ:3人がどういう想いで今までLEZARDをやってきたか、これから4人でどうしていきたいか、というのを考えたとき、自然と自分の伝えたい気持ちが出てきましたね。
──歌詞が素直なだけに、演奏もいつも以上に気持ちが込められているように聴こえましたよ。
公佑:常々、僕はメンバーのことを考えて曲を作ってますからね。
TACC:そんなに考えてくれてるんだ(笑)。
natsume:僕に対しては結構多いよね。日々、課題と挑戦を与えてきます。
公佑:何か、毎回そうなんですけど、曲を持ってくるたびにnatsumeからは、意外と大丈夫って余裕な感じで返されるんで、それならもっと挑戦させてやるぞって(笑)。
natsume:余裕というか、何とかなんじゃねっていう気持ちでいつもやってますね(笑)。あと、公佑とは4年近く一緒にバンドをやっているので、どういう意志でこの曲を作ったかというのが読み取れるんですよ。だから、「TOKAGE!!ライジング」は難しくもあるけれど、自分じゃ思い付かないフレーズが入っているのでやっていて面白いです。
公佑:この曲、LEZARDとしての根本は変わってないけれど、ちゃんと進化はしていると思います。
──だからこそ、聴きやすかったです。
TACC:作曲者・公佑の目から見て、この曲のベースは、敢えて前に出ていかないというのは意識したところでもあると思うんですよ。あくまで支える楽器としての役割を貫いたというか。その中で、箇所箇所で目立つフレーズが入っているんですよね。なので、そこからブレることなく自分なりに挑戦を入れていきました。そのおかげもあって、最近ベースを弾くことがすごく楽しいですね。
──カップリング曲でも、良い変化が見られそうですか?
公佑:僕が他に作ったのは「Driving[DPY]」と「ぼっちごと」なんですけど、“LEZARDだけど、新しいLEZARD”っていう感じの曲になっていると思います。安心な中に挑戦の要素があるというか。良い意味で期待は裏切っていると思いますね。ここまで多くの曲を作っていると、自分でも無意識のうちに癖が出てくるし、聴く方としても予想できる部分っていうのはあると思うんですけど、思わず、そっちかーい!ってうなってしまうほど、かっこいい曲になっているんじゃないかな。
──TACCさんは「大嘘ライアー、殿中でござる。」を作られていますね?
TACC:僕もこれまで微力ながら曲は作ってきたんですけど、LEZARDのメインとなる楽曲や雰囲気はメインコンポーザーの公佑に任せておけばいいと考えているので、それとは別に、自分が目立てる曲を作ってみようと(笑)。今からLEZARDを知る人もいると思うんですけど、別枠で聴いてほしいなとは思いますね。ある意味、LEZARDっぽくないので。
──LEZARDらしさとそうでない部分が上手くミックスされた作品となっているわけですね。
TACC:ライヴでできたら面白いなと思って作っているので、僕の曲は飛び道具的な扱いでも構わないんですよ。むしろ、それで良いなら、これからもどんどん曲を作っていきたいし。まぁ、そこは気楽に、自分のペースで作っていきたいですね。
──すごく良い調子でバンドができていることが分かりました。これからは4周年記念ツアーも控えていますが、ここではどんなLEZARDが見られそうですか?
公佑:まずは一度、僕たちのライヴを観てほしいという気持ちはあります。やっぱり、ライヴができるってすごく嬉しいんですよ。それまで、ワンマンとかできなかったので。だから、大変なことも多いとは思うんですけど、ライヴを始め、インストアイベントも今はとても楽しみなんです。
natsume:ほんと、バンドが続けられるありがたみっていうのを感じましたね。
TACC:そうだね。楽しみにしていてくれる人たちがいるからこそ、僕らはライヴができるので。あと、そのときにならないと分からないけど、色々と感じる部分はあるんだろうなぁ。何か、急に涙もろくなるんですよ(笑)。
ソラ:分かる。フッとくるよね。
公佑:ファイナルどうなるか(笑)。でも、続けることが大事だと思うので、そんな簡単に諦めたくはないんですよ。だから、今回のツアーはもちろん、これからも僕たちは10周年、20周年に向けて頑張っていきたいと思います。
(Interview:ERI MIZUTANI)