Gt.ひな太

Gt.李九

Vo.飛炉

Ba.U

Dr.英

──今年も終わりに近付いてきましたが、“2017年を振り返って”という話はバンド内でも出ていますか?
英:まったくしてなかったです!
──忙しくて、12月に入ったという意識もなく?
U:あります、あります。ちゃんと、今年も終わりだ、やべぇって思ってます(笑)。
ひな太:あとは、寒ぅって(笑)。けど、バンドでちゃんと話し合おうとは言ってたんですよ。
飛炉:そんなこと話した?
U:最近ね。
飛炉:年始の目標ではなかった(笑)。
英:でも、それだけメンバーで一緒にいることが多くなったんですよ。多分、他のバンドよりもご飯に行くことも多いし、ツアーに出ても個人行動はあまりせずに5人で揃っているんですよね。とはいえ、5人でいるときは、音楽の話よりもくだらないことを話している時間の方が長いかもしれないです(笑)。
──それが、バンドとしてうまくいく秘訣ですか?
英:ですね。その上で、来年の目標にはなりますけど、バンドとしてちゃんとしていこうねって思います。自分的には、ドラムというポジションから、ライヴでメンバーみんなのことを後ろから見ているんですけど、だんだんバンドらしくなってきたなぁって感じるんですよ。そういう意味では、たのもしいなって思います。
飛炉:でも、バンドの理想って何だろうね。難しいよね。
──作品をリリースするたびに、自分たちが思い描く理想の形に近付けているような気がするのですが、いかがです?
英:色々なことを今年はチャレンジしたんですよ。でききれていないところもあるかもしれないけど、色々なことをやった結果、自分たちの良いところって何だろうなって思い返せた気がします。だからこそ、来年はしっかりと形にして出していけたらいいなって。
──来年につながる活動ができたということですね。年内最後のリリース作品となった『脳内潜伏狂想曲集』は、ジャックケイパーの色がハッキリと出ていて、とても良かったです。
英:今回の作品は、個人色が強いんですよ。それだけに、メンバーそれぞれが思っていたことを出している確立は高いですね。
──今作では、各々が作曲を担当されていますが、そこは当初からの狙いでもあったのですか?
李九:自分ら、「曲を作るぜっ!」っていうタイプの人間ではないんですよ(笑)。それよりも、みんなで分担して書こうかっていう気持ちの方が強かったですね。みんなで作曲できるんだから、それぞれに曲を作って持ってきて、良いのがあればそれをやろうぜって。
──全員が作曲できるというのは、バンドの強みですよね。
英:そうですよ、飛炉くんだって作れるんですよ。
飛炉:別に、僕は、積極的に曲を作りたいとは言ってなかったけどね。
──と言いつつ、3曲も作曲されているではないですか?
飛炉:メンバーから脅されたので持ってきました(笑)。
──個性の表われだと思うんですけど、すごく曲がきれいにバラけましたよね?
英:自然とっていう感じですね。そもそも、メンバーそれぞれ、音楽性がバラバラなので、好きなものを作ってきた結果、バラけたんだと思います。
飛炉:人間性も出ている感じはするよ。李九が作ってきた曲とか、音から李九の雰囲気が伝わってくるからね。
英:歌詞も人間性出てるよね。
飛炉:歌詞は全部、僕が書いてて恥ずかしいから、今この場であんまり読まないで(笑)。
──ちなみに、飛炉さんは作曲された3曲中、2曲を他のメンバーと共作されていますが、作ってみていかがでしたか?
飛炉:Uくんと作った「ダメだ・・・。」は、基盤を僕が作って、そこからUくんにカスタムしてもらったんですよね。ただ、僕の持ってきた原形が2割りぐらいしか残らなかったという。
李九:残ってないでしょ、それ(笑)。
飛炉:バイクの部品で言うなら、ネジぐらいは残ってる(笑)。
U:もうちょっと考えて持ってきてほしかったな。
飛炉:おかしいなぁ。最高傑作だと思って持っていったのに、ネジしか残ってないんだよな。
U:あのままやれば良かったのか。じゃあ、次のシングル、あれにしましょう。
飛炉:いやいやいや、けっこうです(笑)。逆に、「漆黒の海」は、ひな太が作ってきてくれたものに対して、僕がメロを付けたんですよ。
英:歌詞の最後、《仲間》って書いて、ダチって読ませるんだ?
飛炉:恥ずかしいから、歌詞については言わないで(笑)。でも、ひな太が全部作ってきてくれた分、メロは付けやすかったですよ。
ひな太:って言うのはわかっていたので、そっちの方が楽かなと思って全部作ってきたんです。
U:確かに、メロ付けて持ってきてもそのとおりに歌わないときあるものね。
飛炉:あはは(笑)。
英:そういえば、この作品から英語使い出したよね?
飛炉:やってみようかなって気合い入れたっていうわけではないんだよね。むしろ、この曲は日本語、この曲は英語の方が似合うかなっていう、なんとなくな感じで書いているところはある。
──音に導かれたと?
飛炉:はい。言おうと思ったこと言われちゃった(笑)。でも、ほんと、導かれた感じはありますね。
英:あくなき挑戦だ。
──挑戦と言えば、「輝き」では、飛炉さんが作詞と作曲の両方を手掛けていますね?
英:そうでした。では、歌っていただきましょう!
飛炉:ちょ! ここでは歌いません(笑)。これ、ひどい話なんですけど、みんなが歌詞を読んでバカにしてくるんですよ。
U:こっちは良いと思いますよ。
英:それより、「漆黒の海」のダチだよね。
U:うん、そう(笑)。「輝き」は、8番目に好きな曲です。
──かなり上位ではないですか。
英:違いますよ、全曲の中で8位じゃなくて。今作の中で8位ってことです(笑)。
飛炉:最下位じゃないか(笑)。ちなみに、「輝き」は、戦争で苦しんでいる国のことを描きつつ、自分の中での裏テーマとしては、2人の恋愛感情を表わしているんだよね。って、みんなしてじっくりと読まなくていいから。恥ずかしいから。
李九:いや、自分も最初は歌詞にそこまで興味はなかったんですよ。でも、みんなが面白いって言うから、じっくりと読むようにはなりましたね。
英:おや、飛炉くんの歌詞の魅力にハマッちゃった?
李九:そうだね。もはや、魔力だね(笑)。
──他の収録曲については、いかがです?
英:李九くんの曲はどう?
飛炉:また歌詞の話になっちゃうけど、李九の作ってくる曲は、歌詞が書きやすい。
李九:多分、それは、細かく注文しないから。
飛炉:そう、自由に書ける(笑)。
U:歌詞でいうなら、「いち’s」の歌詞、好きですよ。ラップの歌詞はいらないけど。
飛炉:それ、作曲者に言って(笑)。
英:自分としては、ライヴで最後の方でやれる曲になればいいなと思って作ったんですよ。でも、メンバー曰く、後半で演奏するイメージがないと。
──サビ部分で銀テープが舞う光景が見えたのですが。
英:ですよね。僕もそのイメージで作っていったんですけど、違うらしいです(笑)。
ひな太:やってもいいんだけど、ジャックケイパーのライヴの後半に持ってくる曲ではない。
李九:そうそう、それはある。
──敢えて、普通の流れは見せたくないと?
李九:そうですね。ジャックケイパーの色ではない。
英:何なの、ズバッと言ってかっこいい(笑)。
飛炉:実際、そうだと思うんですよ。普通のことを僕たちがやっても、お客さんも面白くないと思うんです。普通ではないことを普通にやってしまうのが、僕たちらしさでもあるのかなって。
U:でも、弾いていて楽しいのは間違いないです。
英:そう、やればやるほど好きになるよね。
飛炉:確かに、この曲を弾いているときのUくんは気合いが入ってる。
U:楽しいです。でも、バンドだけの自己満足で終わらせたくないので、ライヴではお客さんにも楽しいって感じてもらえるように、振り付けとかも工夫できたらいいなって思っています。
──ライヴでは、Uさん作曲の「泡 the show time」も盛り上がりそうですね?
U:さっき、この作品はメンバーそれぞれの色が出ているって話していたじゃないですか。でも、この曲に関しては、あまり自分の色は出ていないように感じるんですよ。でも、それを新たな局面と感じ取っていただけたなら良かったです。
──ミニ・アルバムだからこそ、ジャックケイパーの良いところが出たのではないですか?
英:そうですね。1年でここまでできました。
──良い締め括りができましたね。では、2018年はどういった活動をしていきたいと考えています?
飛炉:やっぱり、リリースはしたいですよね。まだまだ良い曲をいっぱい温めているので、次回のシングルは期待しておいてほしいです!
(Interview:ERI MIZUTANI)