Dr.natsume |
Vo.ソラ |
Gt.公佑 |
Ba.TACC |
──新年一発目のインタヴューとなりますので、まずは今年の目標をお願いします。
公佑:目標ですか。昨日、生まれて初めていとこにお年玉をあげたので、ちょっそれどころじゃなかったです。
TACC:バンドの目標を考えている場合ではなかったと(笑)。
公佑:すいません、個人的なことで(笑)。
──では、個人的に、2018年目標としていることは何でしょう?
公佑:年が明けるときに、僕らワンマンをやっていまして。初めてのカウントダウン・ワンマンだったんですけど、そのときに言ったのは、ありのままの自分を好きになってもらいたいなって。目標というか願望なんですけど、今回はガムシャラ感の強いシングルを出せたので、よりありのままの自分を出せたと思うし、同時に課題も増えたので、それを1つ1つ潰していって、もっと大ざっぱにやっていきたいなって。それぐらいフランクな気持ちでぶつかっていきたいなっていうのはありますね。
TACC:まだ「生斬る」のリリース前ですけど、アー写自体は去年から発表していて。なので、既にみんな見ているし、新しい衣装でライヴもやっているんですけど、ヴィジュアル的変化っていうのが劇的に変わったんですよね。僕でいうなら、髪色もそうだし。そこだけ掘り下げるわけではないんですけど、LEZARDも今年で5周年、バンドとして自分たちが頑張ってきたから5年続けてこられたと思うし、そういった環境にいられる幸せというのも含めて大人っぽい見た目にチャレンジしつつも、今の段階では、今後のヴィジュアル的プランっていうのは何も決めていないんですよね。だからこそ、僕のポジションっていうのは何だろう、どうあるべきなのかっていうのを改めて考えていきたいなという想いは強いです。
natsume:僕、個人的には新しいヴィジュアルに対して不安はなかったんですよ。受け入れてもらえるって思っていたので怖さはなかったというか。あと、それぞれにルーツってあると思うんですけど、僕にとっては自分のルーツに寄った見た目だったんですよね。なので、「生斬る」以前も自分を出せてはいたけれど、今回は、より自分らしくいられるっていうのはあります。その点では、公佑と近いのかなって。あと、カウントダウン・ワンマンのときにも言ったんですけど、これからは攻撃的でありたいと思ったので、今以上にアグレッシブにいきたいなって。
──楽器隊それぞれに力強い発言です。
ソラ:これだけ3人ががっちりとしているので、僕はもっと自由にいたいなって思います。自分の性格上、変に気を使うところがあるので、良い意味でわがままになりたいんですよね。行動的にも、感情的にも、わがままでいたいなって(笑)。
──今年も良いバランスが築けそうですよね。それにしても、もう5周年とは驚きです。
TACC:けっこう、厚みを増してきたと思いますよ。
──活動してから5年が経つだけあって、「生斬る」のようにメッセージ性の強い曲も似合うようになりましたよね。
公佑:そういう意味では、絆とか、心の強さっていうのは他のバンドよりも強いと思うので、何かに動じるっていうことはなくなりました。去年、1度もビビッてないですからね。落ち着いて物事を見れるようにはなってきたと思います。
──この曲は既にライヴでも披露されていますが、実際に演奏してみて手応えはいかがですか?
公佑:リリース前なので、歌詞を見ていない分、どういう曲なのか細かくわからなかったりすると思うんですけど、ちゃんと聴いてくれているんだなっていうのは演奏していて感じるんですよね。僕らがどういう気持ちでこの曲をやっているのかっていうのを察してくれているというか。あと、これだけスピーディーでも聴かせるっていう表現が合うと思うんです、この曲は。それこそ、勢いでいけているっていうところがあるので、ありのままの自分を出せていると思うし、やっていて楽しいです。
TACC:今までにないパターンですね、この曲は。自分がステージでどう見せるかっていうのを考えたとき、どういう感じで見せていこうかってなるんですけど、これは今までにない見せ方をしている曲で。メンバーの強い気持ちが出せる曲だけに、変に取り繕うのではなく、ガムシャラに演奏するのが1番かっこよく見せられるだろうと思って、おのずと自然に振る舞うようになりましたね。
natsume:ロックでクールな曲なんですよね、「生斬る」は。今までのLEZARDのイメージっていうと、キラキラとした部分が強かったと思うんですけど、この曲ではニコニコと笑顔で演奏するのもちょっと違うのかなと思って、曲中ずっと自分と戦っている感じがします。なので、その姿を目に焼き付けてほしいんですよね。
──バラードではないにせよ、そこまで感情が出せる曲って珍しいですよね?
natsume:そこはきっと、言葉の持つ力が大きいからだと思います。伝えるものの強さがあるからこそ、進撃さがあるのかなって。
ソラ:ある意味、この曲を歌っているときって孤独なんですよ。見せてこなかったであろうマイナスな面を言葉で綴っているんですけど、そこに希望を見い出したいという気持ちがあるので、単純にハッピーというのではなく、下から見た光を見せていきたいと思ったので、敢えて自分を追い込んで、戦いながら歌っていますね。なので、この曲に限っては、歌うと本当に精神が疲れるんですよ。それほど、この1曲にかける想いは大きいです。
──この曲をリリース前に演奏できたというのは、バンドにとって大きな意味を持ちますね?
TACC:確かに。新たな発見があったし、この時期にやることが重要だったのかなって。
──また、本作に収録されている楽曲は、「生斬る」を始め、どれも随分と大人っぽいですよね。そこにはどのような狙いがあったのでしょう?
公佑:大人っぽさはあんまり意識してなかったんですよ。このシングルを作るときに、表題曲の「生斬る」に限らず、バンドが表現したかったことがかなり固まっていたんでしょうね。なので、4曲全部で「生斬る」っていう作品になっているなと、僕は思います。
TACC:大きいテーマとして「生斬る」を掲げたけれど、色々なものが相まって大人っぽさを感じてもらえた部分もあると思うんですよ。確かに、バラードとかあるんですけど、過去に出してこなかったわけではないし、聴こえ方という点では大人っぽく聴こえるのかなって。そこはきっと、歌詞がデカいと思うんですよね。すべてが完成することによって、曲が成長したなという感じはします。
──TACCさんと公佑さんが共作した「bitter Greed chocolate」も新鮮に聴こえました。
TACC:僕が元を作ったんですけど、自分の中では何も考えずに、良いなと思ったものを出しただけなんですよね。それがみんなの力を合わせてこのシングルにハマッたというのは嬉しいことではあります。
──それぞれに提示したい想いがあるからこそ、どの曲も面白かったです。そして、3月からは5周年記念ワンマン・ツアーが始まります。7月28日には品川インターシティホールでファイナル公演が行われますが、どのようなライヴにしていきたいか、現段階で考えていますか?
公佑:曲が増えた分、どうやって見せていこうかっていう楽しみはありますよね。ただ、新曲に関しても、今までと同じ人が作っているわけだから、ライヴで浮くってことはないと思うんですよ。世界観やアプローチの方法は新しいかもしれないけど、今までのLEZARDが飲まれるっていうことはないと思います(笑)。あとは、せっかくの5周年なので何か面白いことはやりたいなって。
TACC:それが何かはまだ言えないけど、何か特別なことはやろうと思います。
natsume:うんうん。でも、今の段階では内緒です。
ソラ:うん、内緒(笑)。でも、ちゃんと考えているので大丈夫です。
TACC:でも、このツアー中に、僕って何だろう、どういう存在なんだろう、っていうのは捉えてもらいたいので、色々なTACCを見せていきたいなとは思います。
公佑:MCとか?
TACC:MC含め。みんなで色々なことをやりたいなって前のツアー終わってから言っていたので、何か1つ企画を考えたいなって。
公佑:そうだね、何かやろう。もちろん、5周年だけじゃなく、この後も大事なので、年中が正念場だと思って頑張ります。
(Interview:ERI MIZUTANI)