Ba.JUN

Vo.龍華

Dr.Ayuto

Gt.猛

 最新シングル『モザイク』を手に、SAVAGEが6月より全国単独ツアー「SAVAGE ONEMAN TOUR【毒針2】」を行う。ファイナルは、8月31日・新宿ReNY。SAVAGEとはどんなバンドなのか、その魅力をここにえぐります。

――8月29日で、SAVAGEはちょうど…。
龍華 結成から5周年を迎えます。その2日後である8月31日には、新宿ReNYを舞台に「SAVAGE ONEMAN TOUR【毒針2】」のファイナルワンマン公演を行います。
――昨年は、TSUTAYA O-WESTを制覇。今回は、新宿ReNYへと飛躍。着実に自分たちの環境を広げてきました。
龍華 新宿ReNYに関しては、あえて今の自分たちの身の丈よりも少し大きめな会場を選んだように、背伸びはしていること。でも、そうやって追い込んだほうが、自分たちでも予測していた以上の力を発揮出来るのは経験してわかっていること。SAVAGEは、みずからを追い込みながら成長し続けてきたバンド。だからこその挑戦なんで。
――その勢いを今、全国各地へ広げています。東名阪のみならず、他の地域にも積極的にライブで足を運んでいると聞きました。
龍華 東名阪へ毎月ライブをしに行くのは、もちろん。他の地域にも、定期的に足を運び続けていれば、少しずつ、その場所を広げようともしていること。正直、地方でも好調かと言えば、まだまだ開拓の余地のある状況。ただ、足を運ばなくなったら、積み上げてきたものも消えてしまう。だからこそ今は、先へ繋げるためにも積極的に各地でライブ活動を行い続けてる。
――移動も大変じゃないですか?
龍華 運転は、正直大変。なにせこのバンド、運転手はボクと猛のみなんで。
――お二人は、助手席でサポートを??
JUN ちょいちょい応援はします、後ろの席から(笑)。助手席は(二人へ)譲ってます(笑)。
――今も、3月に発売したばかりの最新シングル『モザイク』を手にライブ活動中。改めてこのシングルの魅力を探りたいなと思います。表題曲の『モザイク』を作曲したのがJUNさんです。
JUN もともとは別の楽曲を選曲会へ提出するために作ってた中、選曲会当日に時間があったことから、家で3時間くらいで作りあげたのが『モザイク』でした。この曲では、メロディアスなサビ以外は和音階から不協和音、気持ち悪い旋律などいろんな音を用いながら、めちゃくちゃな楽曲として制作。あくまでもオマケとして提出したところ、みんなが「これをメインに持っていきたい」と言い出し、結果、選ばれた楽曲なんです。決定後、メインで持っていった楽曲のリフを、『モザイク』のメインリフに変えたりと、いろいろブラッシュアップはしています。
――『モザイク』は、歌詞もヤバいですよね。
龍華 世の中の人たちは、見られたらヤバいからなのか、見せてしまうことで何か問題や不都合が出るからなのか、やたらとモザイクをかけたがる。たとえばの話、人の死体とか絶対にモザイクにして隠すじゃないですか。それって「死んだら見苦しいから」ということ??。そんなことをいろいろ考えてたら、だんだんわかんなくなってきて。とにかく、そういう疑問を持った感情を書き殴ったのが、『モザイク』という歌詞なんです。
――龍華さん、AVのモザイクも取りたい人??
龍華 モザイクにも美学があるように、何でも取っ払えば良いわけではなく、モザイクという存在があることに意味があるときだって往々にしてあること。脱線した話を元に戻すけど、メンバーみんなが『モザイク』をメインに推したのも、SAVAGEらしい表情だったことが大きかった。とはいえ、"らしさ"の中にも"新しさ"を備えているのも、この『モザイク』なんです。
Ayuto もともとは、僕が気持ち悪い曲を作るのを得意としていて、そこが自分の専売特許でしたが、最近はJUNくんも気持ち悪い楽曲を作っていて、今回は、そこのポジションに似合う曲を持ってきたので、そこは任せた形でした。
――『モザイク』のライブ中、猛さんは目隠しをしながらギターを弾いていますよね。
猛 世の中の見せてはいけないものに蓋をする役割がモザイクならば、私も、『モザイク』の演奏中くらいは、世の中の汚いものから目を覆ってしまおうと思い、そうしたこと。
――そういう意識で演奏していたんですね。猛さんは今回、とてもトリッキーな『ヘドニズム サイケデリック』をA-TYPE収録曲として持ってきました。この曲、冒頭から、触れた人たちを不思議な世界へと導きます。
猛 楽曲を作り始めたときにイメージしていたのが、遊園地やサーカス小屋のような妖しい雰囲気。そこから、冒頭のワルツのような音楽を作りあげたわけだけど。実際にライブで『ヘドニズム サイケデリック』を演奏すると、ヘドニスト(ファン)たちもイントロに合わせて踊るか、それを唖然と見ているか…。
龍華 あのイントロはパンチが効いてるように絶対に入れたかった。ライブでも、かなり熱狂を生み出す武器となる楽曲へ成長しそうな予感がしている。歌詞も、ライブをイメージして書いてるようにね。
Ayuto この曲では、ツーバスをかなり鳴らしてるんですけど。ドラマーとしてかなり鍛えられる楽曲だなと捉えています。
龍華 じつは、Ayutoが今のテンポで完全にこの曲を掌握しきったら、さらにテンポを上げて演奏しようと思ってる。
Ayuto えっ、さらに上げる…。確かに、さらにテンポを上げたほうが格好良くなるのはわかるけど…。SAVAGEの場合、音源とライブの違いを実際に身体で感じて欲しいです。
JUN 『ヘドニズム サイケデリック』にはベースソロが入ってるんだけど、そこもライブごと、その日の気分によってフレーズを変えてるんですよ。毎回どう変化したのか、もしくは音源通りに弾いてるのか、そこも楽しみにして欲しいなと思ってる。
――B--TYPEには、Ayutoさんが『呪歌』を提供。この歌、とても美しくも哀切な表情を持った、胸にグッと染みるバラード曲。この手の表情もSAVAGEには似合いますね。
Ayuto 個人的には綺麗な楽曲も好きなんです。そういう表情もSAVAGEには似合うなと思い、ラフで作った音源を龍華さんに聞かせたところ、「この曲はぜひ歌いたい」と言ってくれたことから、一気にブラッシュアップさせました。今回のシングルの発売日が3月21日と桜が似合う春の季節であり、別れや出会いのシーズン。そういうところから「春っぽさや桜をイメージ」して楽曲を作り上げ、それを龍華さんに渡したところ、歌詞を見てビックリですよ。「えっ、『呪歌』??」「春は??、桜は??」と、イメージとまったく関係ない歌詞だったので、作曲者が一番ビックリした楽曲になりました。
龍華 もともと呪いの歌を書きたい欲求が心の中にあり、「何時か綺麗な楽曲が生まれたら、呪いの歌をそこに書こう」と、その気持ちをずっと持ち続けていた中、Ayutoが自分のイメージする世界観にピッタリの楽曲を持ってきたことから、『呪歌』の歌詞を書いた。許してね。
Ayuto まさか、こんなにも綺麗な曲に呪いの歌とは…。でも、龍華さんの想いを具現化出来たという面では良かったなと受け止めています。
――『呪歌』の歌詞を読んだとき、龍華さん、ファンの方の強い嫉妬のあまり呪われたのかなと思いました。真相は、どうなんですか??
龍華 あっ!?。ファンの人のことを書いたと捉えたんですね。そこは、聴いた人のイメージに委ねたくなったので種明かしは辞めとこう。ただ、その問に合わせて答えるなら、中途半端に愛されるよりは、呪われるくらいの愛情を受けるほうが本望じゃないですか。僕は、どっぷりと愛されたい人ですからね。
――6月からは、9ヶ所全10公演に渡る全国ワンマンツアーがスタートします。
龍華 今年のSAVAGEは、ワンマン展開を増やしていくつもり。このツアーも、その一貫としてのこと。今回のツアーでは、初めてワンマンを演る場所もいくつかあるように、そこも楽しみにしていること。
Ayuto しかも、ツアー初日となる6月16日(土)池袋RUIDO K3公演は,SAVAGE初の無料公演。興味はあるけどという人たちにも、無料だからこそ気軽に足を運んでもらい、SAVAGEの輪をどんどん広げようと、あえてその戦略を取りました。ワンマンツアー前にも、その前哨戦として各地をイベントでまわるように、そこでの成果もワンマン公演に繋げていこうとも思ってる。
JUN SAVAGEにとっても過去最大規模のワンマンツアーであり、ファイナル公演は、とても挑戦し甲斐のある新宿ReNYで行います。新宿ReNYはステージや会場も広いように、そこだからこその演出もいろいろ考えるつもりなので、当日を楽しみにしてて欲しい。
猛 今回のツアーでは、地元柏でのワンマン公演も決定。柏でのライブ自体が初めてのうえに、何時か地元でワンマンをやりたいと思っていた夢も叶うように、それも楽しみにしていること。すでに家族や親戚、友達も観にくると言ってるように、絶対に恥ずかしくないライブを見せてやりますよ。
JUN Ayutoは東京、龍華は北海道のように、みんな今回ワンマンツアーに地元が入ってるんですけど。俺、地元が秋田なんですね。早く地元秋田へもSAVAGEとして足を運べるようになりたいっす。
龍華 ヘドニストのみなさん、何時かJUNの地元の秋田でワンマンが出来るバンドにSAVAGEがなれるよう、応援してください。
JUN 俺も、凱旋ライブしたいっす。
龍華 9ヶ所全10公演に自分らのすべてを出し切る意識でまわれば、最期に、5周年も兼ねて控えている新宿ReNYというでっかい箱を、この4人でしっかりやっつけたい。むしろ、そこを制覇してSAVAGEは次へと進むので。