アヤビエ脱退に関して


今回、私、涼平はアヤビエを脱退することになりました。
脱退理由は、個人的に負担と感じることが精神的な面で増大して、
自分自身で手に負えなくなったというのが主なものです。


なぜ負担と感じる部分が大きくなったか。

アヤビエは今でも王道のビジュアルロックバンド然たる部分が大きいバンドです。

バンドを始めてからはもちろん僕も他のメンバーもその見解は一致を見せていましたが、
アヤビエを続けて行くにつれ、僕の中で「理想のバンドのモデル」が変形していってしまい、
このまま続けていけばメンバー達と「アヤビエ」というバンドに対する見解が
変わってしまうことが容易に想像できる状況となってしまいました。

わかりやすく説明するならば、例えば僕が個人的な活動をするにしても、
「バンドありきでソロ活動をするのか」「ソロ活動の上にバンドを続けるのか」

というような(これはあくまで例えにすぎません、例え自体が理由ではありません)
見解の違いが生まれたことによります。

メンバーは前者であり、僕も最初は前者のような捉え方だったものが
後者のような捉え方に徐々に切り替わっていくのをさまざまな経験を通して気づきました。

そうなってしまうと、お互いの理想とする形にも変化が出てきてしまい、そのヨレが
大きくなっていくことに自制をかけないのは自分やメンバー、
信じて応援してくれているみんなに対する嘘となってしまいます。

その徐々に迫る僕の意識の変貌は僕だけでなく他のメンバーにも
プレッシャーとなっていたことと思います。


ただ、上に述べた負担と感じる部分に関しては、
周りのメンバーは今までずっと気遣ってくれていて、
そのサポートは身に余るほどのものでした。

それに関しては間違いありません。
バンドに対しての僕の我儘をいつも受け入れてくれたことは
今だからこそ実感できることでもあります。

純粋に自分と他のメンバーが「アヤビエ」というバンドを続けていくことに対して
ギリギリのラインを辿ってきたものが、限界に達した。

僕の脱退理由はその一点に集約できるのかもしれません。

「アヤビエでどこまでも広い世界を見せる」と約束し、
応援してきてくれた皆さんには本当に申し訳なく思っています。

しかし、自分や、バンドの今後を考え、応援してくれるみんなに対する正しい意思表明として
最もよい形が自分の脱退であると言う結論に結びつきました。


もちろん、残るアヤビエメンバーも、僕も
「ファンのみんなをどこまでも高いところに連れて行く」という意志は
今後も変わることはありません。

僕の脱退以降もアヤビエはさらなる高みを目指していくでしょう。
それは僕が脱退の話を切り出した時点でも、
他のメンバー全員の熱意から感じ取ることができました。

僕自身も、もう一度自分の考える理想を原点として新しい活動を開始し、
みんなの見たこともない舞台を共に戴くことを約束します。

僕も、アヤビエお互いの活動形態の理想系が変われども
その根底の精神は変わることはありえません。

今後も、アヤビエ、涼平ともども応援をよろしくお願いいたします。

最高の思い出はまだまだこれからだよ。

                                      涼平

親愛なるみんなへ


正直、まだ困惑の渦中にいて抜け出せない自分がいます。
今の気持ちを適切な言葉に置き換える事が難しいのではありますが
一番困惑しているのは、何よりいつも応援してくれて傍にいてくれたみんなだと思うから、
今の気持ちを嘘偽り無く伝えなきゃいけないと思う。

突然だった「リーダー涼平の脱退表明」。
彼の中での理想の「バンドの活動形態」と、他四人のアヤビエへの考え方の違いは
今年に入ってから少しずつ現れてきていました。
でも、勿論アヤビエを好きな気持ちは全員同じでしたし、
だからこそここまで五人一丸となり色んな壁も乗り越えてきました。
ただ、バンドの優先順位が、涼平君と他四人は違ってきてしまい、
その温度差にいつしかすれ違いも生じるようになりました。

みんなもご存知の通り、アヤビエの核である涼平の脱退は、
今後の「アヤビエ」存続さえ困難になる出来事だと思います。
でも、葵、猛飛、インテツ、ケンゾの四人に、揺るぎない決意があり、
少しの迷いもありませんでした。
どんな困難な事であっても、みんなと約束した事を果たしてないのに
終わらせる訳がないのだから。
こんな僕達でも支えとしてくれている人がいる。
それならば、負ける訳にはいかないんだ。
立ち止まって下を向いている訳にはいけない。
応援してくれているみんなが太陽のように暖かい声や言葉、温もりを与えてくれる。
僕達は太陽に向かって大きく鮮やかに咲いてみせるから。
色んな気持ちがあると思います。
僕達の出した答えを受け入れられない人もいると思います。
どうしても解ってくださいとは言える筈がないけれど、これが僕たちが出した答え。
何より、メンバー五人がアヤビエを愛してる故に出した結論なのです。

この五人の最後のステージ。
2006年8月30日の渋谷AXまでの残りの活動一本一本を大事にして
みんなに、そして自分自身に焼き付けようと思っています。
アヤビエは最高のバンドです。それはこれからも変わることはない。
これからも、この勢いを落すことはありません。
約束したよね?「どこまでも一緒に進んでいこう」って。
これからがアヤビエの本当の始まり。涼平の始まりでもあります。

最後に、僕たちはいつもみんなに「私達ファンの呼び名を決めて下さい」って言われても
口を揃えて「君達も同じアヤビエなんだから他の呼び名なんていらないよ」って言っていたのに、
僕たち五人だけで、この結論を出してしまった事を本当に申し訳なく思います。
僕達の出した答えで、悲しませてしまったみんな。
本当にごめんなさい。
「この結論が正しかった」とみんなが思えるような活動を必ずしていくから
どうか期待していてください。
本当にいつもありがとう。

アヤビエ

葵 猛飛 インテツ ケンゾ





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